コンサルタント=ピアニストはきょうも語る

現役経営コンサル兼ピアニストが仕事術とピアノと減量と英語と沖縄とかについて語ります

ショパンエチュード作品25の5

さて今回はアマチュアピアニストにとって最大の鬼門のひとつショパンエチュードへの果敢かつ真剣な取り組みについてご紹介しよう。

コホン(結核ではない)

昨年末のショパンエチュード大演奏会(まことに盛大だったのである)@台東区民文化センターミレニアムホールでは、なんと20分も尺をいただき、作品25の4、5、6、7、8、11と6曲も弾かせていただいたのであったが、早い話が質より量で勝負であったため、その猛省しつつかつショパンエチュードの1曲ぐらいきちんとしっかり素晴らしく華麗に感動的に弾けねば死ぬに死にきれない(大袈裟)という思いもあり、少しは(いや、かなり・・・)練習もしたのでこの中からどれか1曲を選ぶことにした。

選曲の基準は:

1.無窮動でないこと

2.美しいこと

3.コンクールの課題曲であること

のまず3つが足切基準。

1.はとにかくコケたら最後、ということにならないリスクマネジメントの視点。これで4と8は除外。

2.うむ。この基準は適切でないように聞こえるがあくまでもどれも美しいショパンの曲の中でも「特に」美しいことである。個人的には5か7か11である。

3.来年の某コンクールに挑戦するかもしれないのでせっかくだからこれも念頭に入れておく。25-7は確か除外されていた気がするので7はアウトorz

・・・ということで5(Wrong Notesなどという不適切な名称で呼ぶ人もおる)か11(俗に木枯らし、Winter Windという題名がついているがこれはまぁよしよし。しかしWinter Windなら冬風ではないか。この方が風流であるとおもふ)が決戦に残る。

決めた時点でどちらが弾けるかと言われれば11だったのだが、そこは迷ったら難しい方を選ぶという人生のポリシーがあるので5にけってい!!!

 

いちおうアナリーゼぽいことも少ししているが、学生時代からショパンエチュードはすべて一応弾いたことがあるのだし、シンプルな動機と構成なので問題は練習方法である。

 

まずこの曲、ソプラノとバスがきちんと聴こえかつ自然な流れになることが命である。どうしても内声がうるさくなりやすい。

ショパンの楽曲はソプラノ星人になりやすいしそれでも十分美しいのだが、やはりバスがもやもやしないことと右手の足を引っ張るぶっきらぼー野郎になってはいけない。

最初の段階での練習はというと、左右の小指だけで外声部をきちんと歌えるようにすることから始める。決していきなり両手で全声部を弾かないこと!

これができるようになり手になじんてきたら初めて左手アルペジオ、右手付点を入れて最初の8小節を完全なものにする。

右手は手の形が重要。決して手のひらを鍵盤に水平にはしない。親指が決して落ちないように。付点はあくまでも軽く、そして音価は正確に。

左手のアルペジオはセンスよく。ぼてっとしないように。四分休符をしっかり意識すること。(しっかり、が多いな)

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なお、じむはエチュードコルトー版を使っている。これは師匠もよいと言っている。ただし、強弱記号は必ずしも従う必要はない。なお、エキエル版は間違いが多すぎるのでだめ(中村洋子先生もおっしゃっている)。

 スケルツァンドなのであるが、これがこの曲の性格上重要であり、軽妙さを出すのが命でもありもっとも難しいことの一つなのである。じむはいまここで苦労している。

 練習ではゆっくり一音一音響きを確認しながらしっかり統合作業を進めるのだが、その先にscherzandoの壁が待ち構えている。さすがショパン先生手厳しい(涙)

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8小節ごとのアーティキュレーションの変化も10-10同様この曲の生命である。主題提示の3回目は付点ではなく前打音になり、ソプラノは四分音符だが、これは明らかに冒頭とは異なることに注意。違いがはっきりわかるように演奏すること。前打音が主張しすぎてはならない。次の4回目は八分音符である。ここは内声が滑らかにあくまでも滑らかに歌いつつも主張しすぎてはいけない。左手の分散和音は限りなく美しく弾くこと(師匠がこれ左手だけで弾いてじむはあまりの美しさにうるうるしてしまった涙)。 

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 中間部はおそらく作品25の中でも最も抒情的な中間部(10番も美しい!)。ここはテノールが主役だが、音量に注意。あまり大きな音量だとかえって響きが悪くなることに気付いたのは前回レッスンでの指摘。つまり最初の音を強くしすぎてはいけない。

右手はシルクのベールのように。これを美しく弾くカギは親指にある。親指は支店ではあるが落としてはならない。役割をきちんと果たしつつも力を入れては決していい演奏にはならない。重くなってしまうしリズムも崩れやすい。

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 右手が十六分音符になると、三連符の時より難しくなる。親指の使い方が完全にマスターできていないとここの美しさは表現できない。

また、ここの中間部のデュナーミクの変化はテノールだけで作ろうとしないこと。右手のアルペジオが巧妙にクレッシェンドをもたらす仕掛け(魔法)をショパンが設計していることに気付いた時には感動した。

この曲に限らないが、こういうマジックが随所にあるので実はショパン先生はピアニストに弾きやすくかつきわめて高い次元の音楽性を創造しているのだ。

 

12/23には公開レッスンがある。公開処刑などと言ってはいけない。公開レッスンは皆で音楽を創る場なのである。すこぶる楽しみである。

毎日1ミリずつでも前進するのだ。研究あるのみ!