コンサルタントはきょうも語る

現役経営コンサル兼ピアニストが仕事術とピアノと減量と英語と沖縄とかについて語ります

【読書メモ】ココロの盲点

どうもです。現役経営コンサルのじむです。

なにしろ自分が四六時中考えていることは、仕事の一環でもありますが、ピアノ弾きでもある自分としての常に意識している課題は自分の知能をどう高めるかなので、脳科学の本はいろいろ読んでいるのですが(苫米地英人認知科学者なので読んでいる)、東大薬学部の池谷裕二さんの著書はとても勉強になります。

今回読んだのは講談社ブルーバックスの「ココロの盲点」

 

自分では気づかない、ココロの盲点 完全版 本当の自分を知る練習問題80 (ブルーバックス)   池谷 裕二 https://www.amazon.co.jp/dp/4062579537/ref=cm_sw_r_tw_dp_x_qYfdyb7VDWFKT via @amazonJP

この本の「はじめに」に「ヒトは脳の取扱説明書を持ち合わせていません。みな「私たちは生まれてこの方、見よう見まねで試行錯誤しながら、脳を使ってきました。だから脳の使い方は自己流です。クセがあります。」がまず秀逸です。

また、こうも書かれています。「人は自分のクセに無自覚であるという事実に無自覚です」。

池谷さんが本書で取り扱っている脳のクセは「認知バイアス」と呼ばれているもので、80種類(!)の認知バイアスが取り上げられています。

 

おぉ。認知バイアスというのは断片的には知っていましたが、こんなにあるとは!

これは読むしかありません!

いくつかじむが重要と思った(知らなかった)ものを挙げてみます。

 

バイアスの盲点(bias blind spot)」・・・自分が如何に気が利かない人間であるかを自分では認識していないと、他人が自分なら気を利かすことをしない場面に出くわすと憤慨しますが、他人から見たら別の場面で自分も気が利かないかもしれません。お互い様なのです。自分だけが完璧だと思って憤慨したり非難してはなりません。誰にもこの「ココロの盲点」はあるのです。

 

ラベリング理論(labeling theory)」・・・アメリカではハリケーンが発生すると人の名前を付けますね。人的・物的被害が多いのは女性の名前を付けたハリケーンの割合が高いのだそうです。最近だとカトリーナだったでしょうか。ハリケーンに名前を付ける際にはハリケーンの強さは考慮しませんがなぜこうなるのでしょう。これは女性の名前がついていると人は根拠なく弱いハリケーンだと思い、油断するのだそうです。州レベルでも個人レベルでもそうなのですね。名前というものは単なる名前ではなく、そこに人は何かしら意味付けをしなくては気が済まないのですね。ハリケーンAとかハリケーンBだったら違うのかもしれません。

 

非対称な洞察の錯覚(illusion of asymmetric insight)」・・・脳は自分の能力を他人の能力より高く見積もります。自分が他人を理解しているほど他人は自分を理解していないと考えるのはこのせいです。「誰も自分のことをわかってくれない」と思うのはこの認知バイアスなのですね。しかしこれがビジネスでもプライベートでも気を付けないと罠にはまります。たとえばビジネスで競合他社の能力を過小評価して手を打つのを怠ったり遅らせたりしたらいい結果は出ないでしょう。

 

・・・と、このように人間の脳というのは(どんな賢明な人でも)本質的な認知バイアスが基本的にできてしまっているのですが、それは生存を続ける上で必要に迫られて形成されたものなのですね。

なので、我々が良く生きるためには、このような認知バイアスがあることをまず認識して、何か壁にぶちあたったり、不快な思いをしたり、憤慨するようなことがあったら、あるいはこの人なんか嫌い、などと思ったら、それは「ひょっとして認知バイアスではないか?」と自問自答してみてはいかがでしょうか。

 

なんかいままで苦手な人と思っていた人ともうまくやっていけそうな気がしませんか?

会社や家庭で嫌な思いをしても、「ああ これは認知バイアスなんだな」とさっと心を整理することができそうな気がしませんか?