ひさびさ(?)にピアノネタです。
今回取り上げるのは、スペインが生んだ西洋音楽史に名を残す作曲家イサーク・アルベニス()の、全4集、12曲からなる組曲「イベリア」の3集第3曲「ラバピエス」(Lavapies)です。
ラバピエスとは今もスペインの首都マドリッドに地名として残っていますが、ラバピエス地区は繁華街です。
この曲は難曲ぞろいのイベリアの中でも屈指の難曲(おそらく1位か2位) で、プロのコンサートでもほとんど取り上げられることのない曲です。
そんな曲に取り組むアマチュアはよほどの身の程知らずかつもしくは変態です。
そしてそれは私です。。。
とにかくやたらと変位記号が多いのです。
変ニ長調ということもありますが、非和声音が多いということもあります。
この画像のあたりは重変イ長調です(!)
メカニカルになぜこの曲が難しいかというと、声部が多いこと、装飾的な難度の高い和音のパッセージはあくまでも軽く、メロディーをくっきりと浮かび上がらせなければならないこと、そしてテンポは速く、ハバネラのリズムをしっかり刻んであくまでも軽快にかつお洒落に演奏しなければならないことです。
しかし8年前に手を付けたときは「こんなの誰が弾けるんじゃい!」と思ったものでしたが、その後の鍛錬のおかげもあって、今朝ほんとに久しぶりに弾いたら「なんとかなるかも」レベルまできました!
しかしこの曲、ピアニスト仲間でも不人気なのです。
名ピアニストの演奏は数々ありますが、この曲の洒脱さ華麗さ優美よりも技巧が前面に出てしまっているのでしょう。
テンポを落とし、旋律をはっきり浮かび上がらせ規律を持ちつつも自由なテンポで弾くこと、あとはフレーズ感を大切に、魅力が伝わる演奏にすべく鋭意再研究中です。
がんばります!