コンサルタント=ピアニスト=ランナーはきょうも語る

現役経営コンサル兼ピアニストがランニングと仕事術とピアノと英語とかについて語ります

リヒテルの練習法

20世紀最高のピアニストの一人で、子供の頃から好きなリヒテル(中学の頃シューマンの交響的練習曲を繰り返し聴いていた)はどんな練習をしていたのか。

www.youtube.com

ねもねも舎さんのブログに書かれていたのを興味深く読ませていただきました。

www.nemo2sha.com

ピアニストの青柳いづみこさんも書かれています。

ondine-i.net

お二人が引用されている「リヒテル」という本を読まねばですね(汗)

https://www.amazon.co.jp/リヒテル-ブリューノ-モンサンジョン/dp/4480885129/ref=sr_1_2?s=books&ie=UTF8&qid=1484260668&sr=1-2&keywords=リヒテルwww.amazon.co.jp

これらによると、リヒテルの練習とは:

新しい曲を習得するときには、純然と反復的な方法を採る。最も煩瑣なパッセージを探し、そこを優先的に、機械的に練習する。最初のページがマスターできないと、次のページに進まない。

 

  • 「どんなに危ういパッセージでも、百回もさらえば、容易に弾けるようになります」とはリヒテルの言とのこと

 

・・・なんか普通の練習方法のように聞こえてしまいますが、そこはあの師をして「何も教えることはない」と言わしめた神童で終わらず天才として名声を馳せたピアニストのこと。

リヒテルにとっての「煩瑣なパッセージ」とは凡人にとってのそれとはレベルも違うはず。かつ、リヒテルが言う「マスター」のレベルも次元が違う。

楽曲の分析を含め基本が完璧にできているリヒテルの反復練習において、彼の頭の中で起きていることは単なる反復ではなく、「進化」なのでしょう。

それも、こつこつとなんとなく積み重ねていくものではなく、「こう弾かれるべき」という明確なイメージが先にあって、それとのギャップを最短で埋めていく作業、そしてギャップが完全に解消され、それを常に再現できる水準になって初めて彼としては「マスターした」と判断するのでしょう。

なので、リヒテルが曲の最初からとにかく繰り返し練習していたという外見的なことだけを見て、とにかく繰り返せば弾けるようになる、ということではまったくないのです。