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コンサルタントはきょうも語る

現役経営コンサル兼ピアニストが仕事術とピアノと減量と英語と沖縄とかについて語ります

一般普遍解と個別暫定解

昨年のことですが、老人ホーム検索サイト「みんなの介護」のインタビュー企画で「賢人論。」が展開されており、最新版に賢察があったので一部ご紹介します。

www.minnanokaigo.com

鈴木寛さん(東京大学教授、慶應義塾大学教授文部科学大臣補佐官)が「20~30年の間に財政は破綻する。絶望を直視すべき。地方創生はお上を頼るな」と舌鋒鋭く論じておられますが、筆者が賢察と思ったのは財政破綻とか政府の役割・能力の問題ではなく、地方創生において「一般普遍解は存在しない。あるのは個別暫定解」のみであると論破しているところです。

翻ってコンサルティング、或いは広くプロフェッショナル・サービスについてもこれが言えるのではないかと思います。かつては様々な「定石」や「勝利の法則」のようなものが存在し、確かにそれを適用することで一定の成果はみられたものの、これからの時代、果たしてそのような鈴木寛さんが一括りにする「一般普遍解」アプローチが奏功する領域はますます狭まっていくように思います。

私見ですが、このような大きな変化の潮流を先取りしていくことがコンサルティング・ファームの雌雄を決するところだというのが持論です。

鈴木さんの洞察は的を得てはいるものの、一般解はなく特殊解しかないから逐一個別の問題にあたるしかないのだ、具体性が重要だ、というのは危険な思考停止です。

比率としては下がるかもしれませんが、全ての解が他の解とあらゆる点において異なるということも稀ではないかと思います。

遍く全ての問題に共通な枠組や方法論が存在しないと決めてかかるのも短絡的です。

また、業種によってはその時に直面している問題は既に他業界で直面し解決策が見出されているかもしれず、業種特有の制約や特性に強く依存する部分を除けば適用できるかもしれません。

そして、その共通性と特殊性を見極め、問題を相対化し具体的に特定する能力は今後も引き続き(より高いレベルに移行していくことはあるでしょうが)コンサルティング等プロフェッショナル・アドバイザリーには求められていくと思います。

そしてライフサイエンス/ヘルスケア業界は構造変化が緩やかであることから、営業、生産、経営管理、開発など多くの側面で他の業界を先行事例として尊重し学ぶべき部分が多々あります。