コンサルタントはきょうも語る

現役経営コンサル兼ピアニストが仕事術とピアノと減量と英語と沖縄とかについて語ります

知的付加価値生産性を高める企業の健康経営の目的関数は社員の集中力アップ

コンサルタントとしてプロジェクト遂行にあたっても組織力強化また人材育成においても共通の永年のテーマは生産性の向上です。

 

したがって常に関連文献はチェックしているのですが、今回は今年2月に、若き予防医学・行動科学の権威として有名な石川善樹医師が「仕事はうかつに始めるな ―働く人のための集中力マネジメント講座」という本を上梓されたので、中身をのぞいてみました(https://www.amazon.co.jp/dp/4833422190?_encoding=UTF8&isInIframe=0&n=465392&redirect=true&ref_=dp_proddesc_0&s=books&showDetailProductDesc=1#product-description_feature_div)。


Amazonの概要ページにはこのようにハイライトされています:

「驚くべきことに、現代人の集中は8秒もちません。これは金魚以下です。平均的なビジネスパーソンは、1時間に30回メールチェックをしているといわれています。これでは時間がいくらあっても仕事が終わりません。スポーツであれ、ビジネスであれ、その分野のトップで活躍している人たちは、ここ一番というときに、集中力を発揮する術を身に着けています。目の前の課題に没頭する。「ゾーン」や「フロー」と呼ばれる状態に入ると、そのパフォーマンスは桁違いに高くなることが知られています。幸いなことに、近年そうした状態に入りやすくなる方法についても科学的な研究が数多く蓄積されてきています。本書ではそのエッセンスを紹介しつつ、集中力をコントロールするために「具体的に何をすればいいか」を実践的に解説します。脳は飽きっぽいので、仕事でもトレーニングでもだらだらとやっているとすぐに「つまらない」と感じてしまいます。そのような状態が続くと体調も乱れるので効率がさらに低下し、継続的にパフォーマンスを上げられなくなるのです。これからは人生100年時代。集中力マネジメントは有意義な人生をおくるための土台づくりといえるでしょう。


また、本の内容には

1日のうち、高い集中力を発揮できるのは4時間が限界です。逆にいえば、4時間集中できれば仕事の生産性は格段にアップします」ともあります。


筆者もかつて若手の頃、上司から集中力の重要性についてさんざん言われたことがあります。また同様のことを外資系コンサルの大先輩(とても有名な方です)からも言われたことがあるのですが、「5分間考え続けること」は並大抵のことではありません。なぜなら人間の脳は楽をしようとするからです。この「考える」というのは漫然と考えるのではありません。目的的に筋道立てて体系的に考えることです。これはやってみられるとわかると思いますがとても苦しいことです。


知的付加価値を生み出すというのはただ単に調べたり数字の集計をしたりすることではありません。深く論理的に考え抜くことに本質があります。もちろんインプットは必要ですが、いくらインプットがあっても得るべきアウトプットと、そのアウトプットを形成するのに必要な検証すべき仮説と論点が明確になっていなければ意味がありません。

脳がとても疲れます。こんなことを睡眠不足や雑事に追われて疲弊した状況でできる筈がありません。戦略ファームで常に言われる「地頭の良さ」に健康という前提があって初めてできることであり、それをプロとして磨き続けなければ能力は陳腐化を免れませんし、長時間労働で補う羽目になり結局時間生産性も情報生産性も低下します。


これからの時代に求められるのは(不可避なシンギュラリティがありますます重要性は高まっていますが)このような知的付加価値生産性向上、という命題を疑う人はまずいないと思いますが、これは組織としても個人としても共通の方向性であり、目的関数として集中力アップとしてはどうかというのが今回の試論です。集中力は見えにくいのでマネージしにくいですが、見えないものを見えるようにしていく必要があります。