クライバーン国際ピアノコンクールは目下セミファイナルの熱演が続いていますが、前のラウンドの二次予選(Quarterfinal)から注目しているのが韓国のホンギ・キム(Honggi Kim)です。
韓国出身の25歳。ソウルに生まれ、ソウル芸術高校、ソウル国立芸術大学に学び、ミュンヘン高等音学校卒業、今はフランクフルトで学んでいます。
韓国のイサン・ユン国際ピアノコンクールで優勝、2015年にはジュネーブ国際ピアノコンクールでベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番を弾いて第3位に入賞しています。
その時の演奏はこれです。この曲は個人的に中学2年の頃にハマり、今でも最も好きなピアノ協奏曲の一つです。
今回のクライバーン、彼は一次予選で以下の曲目を弾きました。
HAMELIN Toccata on “L’homme armé”
CHOPIN Rondo in E-flat Major, op. 16
RAVEL Gaspard de la nuit
LISZT-VOLODOS Hungarian Rhapsody No. 13 in A Minor
そして二次予選では以下の大曲2曲を弾きました。
HAYDN Sonata in E Major, Hob. XVI:31
RACHMANINOFF Sonata No. 1 in D Minor, op. 28
ハイドンはキレのある軽快な演奏、ラフマニノフのこの滅多に弾かれない難曲も見事でした。
そしてセミファイナルはこれらの曲目を演奏:
VINE Sonata No. 1
SCHUMANN Kreisleriana, op. 16
TCHAIKOVSKY-FEINBERG Scherzo from Symphony No. 6 “Pathétique”
ヴァインのソナタは自分も昨年練習していた曲なのですが、躍動感あるドライブかかった良い演奏です。クライスレリアーナも見事。ダメ押しともいえるチャイコフスキー=フェインベルクのスケルツォも軽々と弾いています。
ぜひファイナルに進んで欲しい一人です。何といってもぼくが好きなプロコフィエフの2番(1楽章だけオケと共演したことがあります。4年前ですが)を聴きたいです。