コンサルタント=ピアニストはきょうも語る

現役経営コンサル兼ピアニストが仕事術とピアノと減量と英語と沖縄とかについて語ります

医療の公開データがすごい~NDBオープンデータ分析開始

医療の情報公開は実はとても進んでいます。

昨年秋、厚生労働省医療機関が提出を義務付けられている診療データをまとめて一挙公開しました。

www.mhlw.go.jp

 

このデータは、診療報酬に関する情報、すなわち医科と歯科における初診、再診、入院基本料、管理料、手術料、薬剤費などが都道府県別、性別、年齢階級別(5歳刻み)で把握できるものです。

これをきちんと分析すれば、どこでどれだけの診療が行なわれ、何に費用がかかっているかを把握することができます。

薬剤費について分析を始めたところなのですが、このデータがまた膨大です。

データはすべてExcelでダウンロードできるのですが、このように公開されています:

 

薬剤

都道府県別に分析するか性年齢別に分析するかは選ばなければならないのですが、一つの目的は高齢者にどれだけの薬剤費が集中しているかを見ることなので、性年齢別のデータ、つまり上のなかから5つのシートをダウンロードし一つのシートにマージしました。

48列×13,473行のデータになりました。

薬剤費は薬価(公定価格)と数量に分けて表示されているので、各薬剤の総額を出し、70歳以上の薬剤費の全体約7兆円に占める割合を計算すると、49%となりました。全体の半分は70歳以上が占めるということです。

しかしこれはあくまでも薬価ベースなので、公的負担ベースでみるともっと高齢者の割合は高くなります。70歳未満は3割負担ですが、70歳以上は2割もしくは1割負担だからです(特定疾患などまた別のケースもありますがこのデータからはわからないです)。

次に、薬剤別にどの薬が最も使われているかを金額ベースでみるとこんな感じです。

医薬品名 総額
プラビックス錠75mg 107,948,606,517
レミケード点滴静注用100 100mg 78,530,731,268
クレストール錠2.5mg 68,293,791,536
ネキシウムカプセル20mg 65,292,970,667
オルメテック錠20mg 63,980,587,109
ジャヌビア錠50mg 60,260,081,693
アバスチン点滴静注用400mg/16mL 58,363,016,308
ゼチーア錠10mg 52,903,623,506
ミカルディス錠40mg 51,730,560,392
モーラステープL40mg 10cm×14cm

49,680,214,484

 

プラビックス錠75mgが一位でおよそ1,000億円です(薬価ベース)。

www.qlife.jp

ここにプラビックスの説明がありますが、抗血小板剤、すなわち血が固まらないようにする薬です。血が固まることで起こる血管障害を治療もしくは予防する需要がそれだけ高いということです。

ただしプラビックスには75mgだけでなく25mgもあるので、合せると1,200億円ぐらいになります。

また、これはこれから分析するのですが、個別の薬剤別だけではなく、たとえば中枢神経系の薬剤費はどの程度でどの年齢層で多く使われているか、といった疾病別×年齢階級別の分析も可能ですし、新薬と後発品(ジェネリック)の金額ベースでの比率はどの程度かという分析もできます。

厚労省がたびたび公表しているジェネリックの使用割合というのはあくまでもジェネリックが存在する医薬品の有効成分について、数量ベースで集計しているものなので(しかも数年前に算出方法を変えましたね・・・)金額ベースではもっとずっと低い割合になる筈です。

今回は第1回の発表なので、今年、来年と時系列で追っていくと増減もみることができます。

自分の仕事にも活用していきたいと思っています。