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医療におけるベイズ統計

近年ますます注目されている「ビッグ・データ」に関連し、ヘルスケアに限った話ではなく政治や金融、ITの分野で近年ようやく活用され成果をあげつつある数学、特に統計の1分野であるベイズ統計は、実は医薬品や医療機器のシーズ探索含む開発期間短縮に威力を発揮することが期待され、応用が始まっています。

既に2006年に医療機器開発に関しては、米FDA(食品医薬品局)からガイドラインを出されました。

ベイズ統計(Bayesian Statistics)とは、簡単にいうと従来一般的に理解されている確率・統計論と異なり、既にある情報を基に、より少ない試行(という数学用語が統計学を判り難くしている)すなわち実験でより信頼度の高い推定が得られる手法です。

理論としてはかなり古い(18世紀イギリスの数学者トーマス・ベイズ(Thomas Bayes)が提唱)ものの、最近脚光を浴びているのはいわゆるビッグ・データの台頭に起因しています。

数学的な説明は割愛しますが、ベイズ統計は条件付確率に関するベイズの定理が基本、すなわち既にある事象が起こっていることがわかっている前提である仮説が正しいかどうかを検定するアプローチです。

ベイズ統計における確率はしばしば「主観確率」と呼ばれ、一見して厳密さを欠くと誤解されることもありますが、言ってみれば「仮説ドリブン」であり、より不確実性が高い状況で威力を発揮します。

従来の確率は「頻度主義」であり、無限回の試行(たとえばサイコロ投げ)を前提としているが、ベイズ確率は複数の仮説(コンサルティングで必須のMECE=mutually exclusive collectively exhaustiveな仮説構築が必要)のもっともらしさを調べる、より現実的なアプローチなのです。

一般に基礎数学は直接ビジネスに関係ないと思われていますが、必ずしもそうではありません。また、このような考え方をもっているかいないかで行動規範まで左右されることもあります。ベイズ統計はその一つです(数学の重要な理論体系の一つで物理学の領域ではよく使われる「連続群論」、あるいは位相幾何学トポロジー)もそうらしいです)。

IoT、Industry 4.0といわれる流れの中で、今後もっとも必要とされる人材はデータ・アナリティクスができることとよく言われるが、データ・アナリストにとってベイズ統計は必須だという人も出てきています。

ぼくは大学院時代に信頼性解析をやっていたので統計はひととおり勉強したのですが、あらためてその応用についても勉強しないといけないと思う今日この頃です。