コンサルタント=ピアニストはきょうも語る

現役経営コンサル兼ピアニストが仕事術とピアノと減量と英語と沖縄とかについて語ります

即戦力採用において企業がすべきこと

最近よく見かけるTVCMに「即戦力なら〇〇」というのがある。

企業の人材採用において、即戦力をタイムリーに確保できることは言うまでもなく重要だが、日頃クライアント始め多くの企業の社長や役員の方々と話していると、そもそも即戦力確保において企業が考えるべきことやるべきことについて一言言わねばならない。

論点は大きく3つある。

1. そもそもなぜ即戦力がいま必要なのか

・・・新たな取組を行なうために必要なケイパビリティが社内に無く、かつ内製すべきでしかも喫緊である、というのならば真っ当な理由である。ところが実際には、「内製すべき」という点において合理性が弱い場合がある。基本的に内製主義の強い日本企業には多く見られる。

・・・あるいは、キーパーソンが突然辞職してしまい(慰留したがその甲斐もなく)、オペレーションが回らなくなっている、という事態である。

 

2. 即戦力を採用したとして即戦力になるのか

・・・これが実は3つの論点のうち、最もクリティカルな論点である。比類なき特筆すべき能力(~をやらせたら世界一)という技術者を幸運にも採用できたはよいが、この手の技術者は往々にして(というよりかなり高い確率で)"maverick"(一匹狼)であり、しかも我々コンサルタントや事業会社の管理職からしたら信じ難いほど社会人としての基本動作ができていないことがある。時間を守る、メールには返事をする、といった小学生でも教わるようなことができない人が実際にいる。しかし圧倒的な能力を持っているからそれでも前職までは周りがそれに合わせ我慢してきたのだが、転職した先でもそうとは限らない。著しくチームワークを阻害する。組織というものは一匹狼を揃えればよいというものではない。結局組織も本人も不幸になり、せっかく確保した「有能な」人材を失うことにもなりかねない。

・・・かなり有能な経営者でも、このような重大なリスクを見逃しているか、気づいてはいても、この重大なリスクのマネジメントを自分が直接マネージできていないことがある。このような重大なリスクはトップマネジメントのアテンションが不可欠だ。手を抜いてはならない。

 

3. 今後即戦力採用を不要にできないのか

・・・1と2はあるあるなのでそんな苦労をするぐらいならそもそもの人材マネジメントの基本を徹底しろということだ。人を育てること、パフォームさせること、居続けてもらうこと、そもそもこれらができていないから即戦力採用などという文句に惑わされるのだ。

 

以上。