コンサルタント=ピアニスト=ランナーはきょうも語る

現役経営コンサル兼ピアニストがランニングと仕事術とピアノと英語とかについて語ります

CSVはあたりまえ

医薬品のCSVが業界の一部で対応に苦慮していると聞いたのでどういうものか調べてみたが、データインテグリティとかごくあたりまえのことではないか。

逆にいえば不完全なデータで医薬品を開発製造している可能性があるということになる。

CSVとはcomputerized system validationの略で、日本語ではコンピュータ化システムバリデーションと呼ばれている(ほとんどそのままカタカナである)。

要は、昔は紙ベースで管理されていた、医薬品の開発から製造に至る一連のデータが一層電子化、デジタル化されるので、コンピュータ上(およびネットワーク上)で「データインテグリティ」(データの完全性ということらしい)がきちんと担保されるようにしなさい、ということである。

これが言われるようになったのはここ10年ほどのことである。背景にはこの手のガイドラインの多くがそうであるように、医薬品の開発や製造に関するデータが改竄されたり、漏洩したりといった不祥事や事故があったから、すなわちデータ・インテグリティが担保されていなかったということがある。

しかしそんな中でも医薬品は次々に開発され承認され販売されている。

当局としても不祥事には対処する責任があるからガイドラインや法令を作らねばならないということはあるものの、しかし元の文章を読むと至極あたりまえのことしか書いていない。

医薬品会社にCSVを担保するだけの十分な人材・組織能力が欠如しているということも指摘されているが、それでいいのだろうか。