いまの職場でもそうだが、これまで何人もいわゆるアスペルガー症候群という疾病が存在するとすればぴったり「診断基準」を充たす人たちと仕事をしてきた。
アスペルガー症候群については多くのサイトがあるが、たとえばここにわかりやすい解説がある。
厳密な意味での診断基準ではないが、アスペルガー症候群の人に見られる10の特徴がこのサイトに挙げられている:
- 明確な指示がないと動けない
- 場の空気を読むことができない、空気に沿った対応ができない
- 冗談が通じず、会話の行間や間を読むことができない
- 曖昧なことを理解できない
- 好きなことは永遠とやり続けてしまう、話し続けてしまう
- スケジュール管理ができない
- 自分が興味のないことは頑なに手を出そうとしない
- 急な変更にうまく対応できず、だまされやすい
- 名前を呼ばれないと自分だと気が付かない
- 相手の気持ちをおもんぱかれない、人を傷つけることを平気で言う
「アスペルガー症候群」は国際疾病分類(ICD)では病名ではなく、「自閉症スペクトラム障害」の一種とされているが、これではますます訳がわからない。
精神疾患の診断は定量的に線引きできない基準に基づいていることが多い。
アメリカ精神医学会の診断基準である『DSM-5』(『精神疾患の診断・統計マニュアル』第5版)によると、
これまで「アスペだな」と思った人たちは、例外なくある特定の分野においては高い能力を有している。
一方で、上の1~10の特徴をざっくりまとめていうと「チームプレーができない」「マネージできない」人なのである。そうなると一匹狼にならざるを得ない。しかし特定の領域で高い能力を発揮しそれを認めてもらえる状況においては自分も周囲も(あまり関わらないので)ハッピーである。
しかし今の職場でも前の職場でも一匹狼に用は無い。チームプレーは必須である。
今回のサッカーW杯でも浮彫になり優勝候補とされる国が次々に敗退していったのはスーパースター頼みで組織能力を十分に発揮できていなかったからである。
きょうも同僚としみじみ話したが、一緒に働くのは本当にストレスフルである。
言っておくが病人を差別しているのではない。アスペは疾病ではないからだ。個性である。
しかしその個性が甚だしくチームワークを阻害する。
問題なのは、顧客の前でもその個性が出てしまい、ある顧客企業から「あの人は寄こさないで欲しい」と言われていると最近知ったことだ。そこまで言われることはなくとも、一緒にいくつかの企業を訪問した際、相手が何を求めているのかを理解できず、自分の言いたいことだけを延々と喋り、結局商談が進まなかったことが何度もある。
自分も一緒に仕事をしていて著しく不愉快なので、できるだけ関わらないことに決めた。何も自分が我慢する必要は一切ない。