コンサルタント=ピアニストはきょうも語る

現役経営コンサル兼ピアニストが仕事術とピアノと減量と英語と沖縄とかについて語ります

効く薬は良い商売にならない

今年の4月、米国系大手投資銀行Goldman Sachsのアナリストはこう問いかけたという。

Is curing patients a sustainable business model?(患者を治すのは持続可能な事業モデルなのか?)

この発言に対し、ソーシャルメディアでは多くのコメントが寄せられ話題になった。

Cold and immoral.(冷淡で不道徳)

Capitalism at its finest.(資本主義もここまできたか)

詳しくはこの記事に:

www.technologyreview.com

 

Goldman Sachsには知人友人もいるし昔からつきあってはいるが、別にGoldmanだけが特殊という訳でもなく、投資銀行の人間が言うならまったく驚かない発言である。

 

別にこのアナリストの肩を持つわけではまったくない(というか投資銀行という商売はまったく好きではない)が、この発言は製薬業界の真実をついている。

ほとんどの薬は大して効かないのである。高い割には。いやいくら高くてもだ。

そう。効かないから売れ続けるのである。

医薬品開発販売のビジネスモデルの本質を衝いている。

たとえば、一発で糖尿病が治る薬があったらおそらく医薬品市場の市場規模は2割は縮小するであろう。これが高血圧、高脂血症、がん、など大型医薬品がひしめく市場セグメントそれぞれにおいて、「特効薬」「完治する薬」(外科でも放射線でも良いが)があったら市場規模は劇的に縮小する。

どれだけ下がるかは推定し難い。

医療経済的に考えるとそれだけ効果が著しい(著効)ならば薬価も上がるからだが単純に比例関係にあるのではない。

 

この「効果があるとビジネスにならない」のは医薬品だけではない。

英会話がそうである。

健康食品がそうである。

ダイエットがそうである。

いや化粧品や美容もある面ではそうである。

Goldmanのアナリストが言ったことは本質を突いている。

ただし医薬品の場合は業界が業界だけにズバリ正論を言っていいとも限らない。