コンサルタント=ピアニスト=ランナーはきょうも語る

現役経営コンサル兼ピアニストがランニングと仕事術とピアノと英語とかについて語ります

ショパン前奏曲集作品28(36)こんな演奏は好きになれない(6)

今回がこのシリーズ最後になるが、前回に続き、「こんな演奏は好きになれない」を21番から24番について述べてみる。

 

第21番 変ロ長調

  • 左手の旋律を歌うのは良いが、右手の歌い方とのバランスが悪い演奏

第22番 ト短調

  • 左手ばかりになっている演奏
  • 吠えすぎている演奏

第23番 ヘ長調

  • 左手が十分に歌えていない演奏
  • テンポが速すぎる演奏

第24番 ニ短調

  •  右手のパッセージが入りきらず、左手が不自然にルバートしている演奏(14、17,18小節目など)

 

・・・といろいろ6回にわたりつらつら書いてきたが、ではどういう演奏が好きかといえばこれである。スルタノフ。残念ながら20-24番の5曲のみだが、彼ほどの技巧をもちながら決してそれを前面に出すことなくおさえた表現で丁寧かつ緻密に組み立てた薄味の気品ある知的でありながら情熱迸る演奏。これである。

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また、各曲の演奏とは別に、曲と曲の間の取り方も極めて重要である。基本的に間を開けすぎている演奏は好きになれない。どちらかといえばattaca気味ぐらいがちょうどいい。

あえて特に間を取って欲しいと思うところはない。過半の曲ではフェルマータ指定があったり休符がおかれているのでそれで充分であるし、ショパンもそう設計していると思う。これについては研究課題である。