前回に続き、「こんな演奏は好きになれない」を9番から12番について述べてみる。
第9番 ホ長調:
- 右手の三連符と付点四分音符はショパンの記譜ではノート・エガルすなわち三連符の音価に合わせて弾くのがこの曲の壮大な曲想を表現するためにも正しいと思っている自分としては、そう弾いてくれない演奏はどうしても好きになれない
第10番 嬰ハ短調:
- 右手の十六分音符は三連符と通常の十六分音符の組合せであるのに、五連符に聴こえてしまっている演奏は好きになれない
- また、全体にあまりにテンポの速い演奏も音楽に聴こえない
第11番 ロ長調:
- この曲は5番とは違ってAllegro MoltoではなくVivaceでしかもこのVivaceは軽快にという意味であって決して速くということではないにもかかわらず、やたらと速いテンポの演奏には共感できない
第12番 嬰ト短調:
- 確かにこの曲は激しい曲想なのではあるが、最初から最後まで激しい一辺倒の演奏は(そしてあまりにテンポが速い)好きになれない。緩む部分は緩めてほしい