どの曲にも(好きな曲に限定されるが)自分が言うところの「鳥肌ポイント」がある。
この箇所を素晴らしく弾くと鳥肌が立つからそう名付けている。
必ずしもその曲の「ピーク」とは限らない。
作品28の各曲について、鳥肌ポイントがどこか、そしてなぜそうなのか、を6回に分けて解説する(一度に24曲分書くのは大変なので)。
今回は21番から24番まで。
第21番 変ロ長調
箇所: 13小節目
理由: 天からゆっくりと半音階的に舞い降りてくる和音のユニゾンの色彩。
第22番 ト短調
箇所: 17小節目
理由: ここは曲のピークでもあるが、durでありながら底抜けの明るさではない。
第23番 ヘ長調
箇所: 8小節目
理由: b音の響き。言わずもがなこの小節はC durの主和音からF durの属七の和音への進行となっており、珍しくもない和声進行だがしかしショパンの手にかかるとこうも美しい。
第24番 ニ短調
箇所: 41小節目
理由: c mollのナポリの6の和音Des durへ。もちろんここは深いくもった響きで。しかし曲想は全体に猛々しいのであまり弱弱しくなってはならない。