コンサルタント=ピアニスト=ランナーはきょうも語る

現役経営コンサル兼ピアニストがランニングと仕事術とピアノと英語とかについて語ります

リスクマネジメントのプロ④日本の大企業への提言骨子

リスクマネジメントの目的はBCP(事業継続計画)すなわちbusiness as usualの担保を超え、事業戦略遂行による経営目的及び目標達成である。

そして、経営目的達成の為には、市場機会を見定め、顕在および潜在の競合の戦略的ポジションに対する自社の相対的ポジションを定めた上で、捕捉すべき事業機会を特定し、事業機会を最も効果的効率的に捕捉できる事業モデルを立案し、事業モデルを構築し運用するために必要な経営資源を確保し(外部資源活用も含め)、事業計画を策定し実行、そして進捗と事業環境(内部および外部)変化をタイムリーに察知し、必要な施策を講じて(事業計画修正を含む)というサイクルを回していくことにある。

この一連のプロセス、サイクルにおいて最重要なのはビジネスインテリジェンスの強化である。

ビジネスインテリジェンスとは、これすなわち事業の成功に必要な情報の量と質と適時性と洞察の深さでありそれを可能とする一連の行動とプロセスであり、これは事業にとっての機会と脅威双方を的確に把握することを可能たらしむるものである故に、既にリスクマネジメントを内包している。

ただし、事業遂行に直結しない事項については漏れる可能性があるため、天災や地政学的リスク、法規制変更やテロといった脅威は狭義のリスクマネジメントでカバーする必要がある。

しかし既にBCPがしっかりできている組織であればこれは問題ない。

あとは屋上屋を重ねるようなことをして非効率性や複雑性を増さないことに留意すればそれでよい。