今のプロジェクトで、常識的には(註:ベテランコンサルタントの常識)説得できない相手を奇跡的に説得するアイデアが必要になったため、普段であれば手を出さないHow-to本に手を出してみた。
「営業の極意」「営業の達人」的な概念を説明している文献を探していたところ、この本に行き当たった。
電話だけで3億円売った伝説のセールスマンが教える お金と心を動かす会話術
- 作者: 浅川智仁
- 出版社/メーカー: かんき出版
- 発売日: 2018/05/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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「電話だけで3億円売った」といういかにもイカニモなタイトル、これまでの自分だったら千分の1秒で瞬殺する本だが、何しろ今は藁をも掴む状況なので読んでみた。
そう。わざわざ自分がブログに読書メモとして残すぐらいだから、お察しのとおり読む価値はあったのであった。
著者の経験に基づく、示唆に富む言葉を、最後の章からいくつか引用してみよう:
- 「自分について、よい思い込み」をしていた方が結果につながる
- 「錯覚」が人生をつくる
- コンフォートゾーンからストレッチゾーンへ
- 世の中からいただいた感謝の質と量の総和が売上
- 会話の主導権は聞き手にある
いずれも、自分が常に認識している(しかし必ずしも実践しているとは言えない)ことばかりである。しかも、これらは誰かの入れ知恵や受け売りではなく、自分も自分の経験から昇華してきたものだけに、筆者の考えには大いに共鳴する。
筆者はコンサルタントだが、あらためて自分の考えが正しいことに気づかされてくれたのみならず、それをより明確かつ寸鉄の表現で読者に示している。
著者の浅川さんが自身トップセールスマンとなり、そしてその技を伝授された人々が結果を出しているというのも頷ける。
選書の基準をあらためなければならないと思った。