加藤文元さんの著書「天に向かって続く数」にペレリマン数という数が出てくる。
数学の世界に「~数」という数は多く存在するが、ペレリマン数は中でもとりわけ興味深い性質を持つ数である。
n | P_n | Q_n | P_n+Q_n |
1 | 5 | 6 | 11 |
2 | 25 | 76 | 101 |
3 | 625 | 376 | 1001 |
4 | 625 | 9376 | 10001 |
5 | 90625 | 9376 | 100001 |
6 | 890625 | 109376 | 1000001 |
7 | 2890625 | 7109376 | 10000001 |
8 | 12890625 | 87109376 | 100000001 |
9 | 212890625 | 787109376 | 1000000001 |
10 | 8212890625 | 1787109376 | 10000000001 |
最初のn=1の場合、5の二乗は25、6の二乗は36、いずれも一の位は元の数と同じである。
次のn=2の場合、25と76を二乗した625と5776の下二桁は元の数と同じである。
以下同様。
しかも同じ桁数でこうなるのはそれぞれ2つしかない。
これをみて、「ふーんおもしろいね」にとどまらず、どんどん桁数を増やし、そこにどういう構造や法則があるのか考えずにいられないのが数学者や数学マニアである。
加藤文元さんが数学の世界に本格的にのめり込むきっかけもこのペレリマン数だったという。
全ての〜数に深遠な意義がある訳ではないが、ペレリマン数の場合はそれがp進数という現代数学できわめて重要な役割を果たす数体系と関係する意味において際立った意味を持つ。
自分もこの魅力に出会ってしまったので、引き続きp進数を学ぶことにする。