コンサルタント=ピアニスト=ランナーはきょうも語る

現役経営コンサル兼ピアニストがランニングと仕事術とピアノと英語とかについて語ります

TCFD対応はどうするか

某日本企業(大企業)から相談が来た。

TCFD対応に悩んでいるのだという。

TCFDとは、世界経済の安定を図るための国際組織である金融安定理事会(FSB:Financial Stability Board)のもと組成されたTCFDの最終提言(Final Report: Recommendations of the Task Force on Climate-related Financial Disclosures(気候関連財務情報開示に係る提言))のことである。

またもや企業への新たな情報開示要求である。

上場企業には、既にCSRやらサステイナビリティレポートやら統合報告書やら、さんざん要求されているところに、またもやコストアップ要因が加わることになる。

したがって、ただ単に情報開示要求対応するだけでは実益が無い(機関投資家の評価が若干上がるだけのこと。株価が上がるとは限らない)。

TCFDは、これまで現代人が見たこともない世界をどう見るかを問うものである。

新たな世界観を形成する契機とすべきである。

企業の超長期ビジョンをその上で作り直し、戦略を策定し、資源配分を見直し、組織能力を高めることを要請するものである。

決してIRに限定して形式的な報告にとどめて済む話ではない。