コンサルタント=ピアニスト=ランナーはきょうも語る

現役経営コンサル兼ピアニストがランニングと仕事術とピアノと英語とかについて語ります

RACIチャート

プロジェクトマネジメントのプロフェッショナルの間ではポピュラーなツールに、RACIチャートというものがある。
実務でも何度か使ったことがあるが、これはパワフルなツールである。
R=Responsible、A=Accountable、C=Consulted、I=Informedのこと。
要は、プロジェクトのタスク、メンバ毎に、どのメンバがR(実行者)、A(オーナー)、C(相談相手)、I(周知対象者)かということを明確にする、要は役割分担を明確にするということである。
通常、役割分担というと、「誰がどれをやるか」を決めるにとどまるが、RACIは違う。誰がやるかだけならRのみである。
そうではなく、最終的にそのタスクの完了と品質担保の責任を持つのは誰なのか、そのタスクを行なうに必要なリソース(ヒトモノカネ)の裁量を有するのは誰なのか、誰が専門的な助言を行なうのか、そして直接実行には携わらないが事後的にでも情報を得ておく必要があるのは誰なのか、を明確にしておかないと、プロジェクトは成立しない。
大規模な、複雑な、高度なプロジェクトになればなるほどこれは重要である。むしろ必須でさえある。
古くからある基本的なツールだが、どんな大規模な複雑な困難なプロジェクトでも、このツールの活用のような基本的なことの積み重ねである。そして、ツールを正しく使うことは必須(RACIチャートは多くの場合誤用されている)。
そして、それらツールやテクニックを体系的にまとめたものがPMBOK(Project Management Body of Knowledge)である。
PMP (Project Management Professional)資格を取るには、PMBOKの正しい理解が求められる。
日本ではまだまだ認知は低いが、広く認知され活用すべき知識体系である。
どんな分野でも業界でも使える汎用的なものであるのだから。