ビジネスとはなにか。
と聞かれたら何と答えますか?
商売?
事業?
それでは答になっていません。
同義反復や直訳は答ではありません。
おうむ返しです。
ぼくの答は
「特に凄いわけでもない商品を買わせて利益を出し続けること」
です。
よく「差別化」といいますね。
しかし差別化は言うは易しです。
画期的な商品やサービスはそうあるものではありません。
仮にいっとき生み出せたとしても、ユニークさをいつまで維持できるでしょうか。
あるいはいくらユニークだとしても価格を維持できるでしょうか。競合が模倣しないと言い切れますか?
「いい商品」であるだけでは売れません。
そもそも誰が「いい」と評価するでしょう。
そしてその「いい」の基準は?
以前勤めていたある大手外資系の幹部会でこんなやり取りがありました。営業本部長が「もっといい製品を作ってくれたら売上予算達成できます」と言ったら、CEO曰く「そこまでいい製品があったら放っておいても売れる。そうなると営業は要らないな」と応酬しました。営業本部長は口をつぐみました。
ぼくはここにビジネスの本質を見ました。
ただし、本当に良いものとは顧客がその価値を認めて相応の対価を払って初めて「良いもの」なのであって、作り手の思い込みではありません。
かといって客を騙せということではありません。
あまりに選択肢が多いこの現代において、客に納得できる解答を与えること。
最終的にはそれがビジネスだと思うのです。