コンサルタント=ピアニスト=ランナーはきょうも語る

現役経営コンサル兼ピアニストがランニングと仕事術とピアノと英語とかについて語ります

2019-05-01から1ヶ月間の記事一覧

クリアな思考

かつて務めていたGEの価値観であり行動規範であり人事評価の枠組でもあるGrowth Values(当時)は5項目から成る。 その2項目目にあるのがClear Thinkerだ。 直訳するのが難しいが、「明晰な思考をする人」であろうか。 いやむしろ無理にすべて日本語にせずと…

フェルミ推定は有効

コンサルファームでなくとも就職試験でフェルミ推定が使われる時代になったが、Googleの人事がフェルミ推定は思考力を測ることはできないと宣言して一部で物議をかもしたらしい。 自分も面接の際にフェルミ推定の問題を出すことがあるが、それはやはり思考力…

I AM Affirmations - transcribed

ときどき聴いているパワーの源をご紹介します。 全文をつけました❣️ Source: www.youtube.com Transcription: I have all that I need to succeed. I am motivated. I am powerful. My behavior is aligned with my balanced state of mind. Everything that…

非可換類体論を学び始める

1年ほど前に数学者の友人から勧められた加藤和也先生の本を読み直している。 フェルマーの最終定理・佐藤‐テイト予想解決への道 (類体論と非可換類体論 1) 作者: 加藤和也 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2009/01/29 メディア: 単行本 クリック: 67回 こ…

悩むという贅沢

悩むというのは贅沢である。 自分の生存を脅かされている時人は悩めない。 マズローの欲求段階説は必ずしも正しくはない。 これまでのコンサルタント人生で最も苦労したプロジェクトがほぼ終息を迎えている。 いままでに培ったスキルとネットワークを最大限…

一日一定理

情報を得ることがますます容易になっていくこの世界において、数学は「ググればわかる」ものではないものの典型である。 数学を理解するとしないでは世界観の広さが違う。 一つ一つじっくり頭を使って考えることを積み重ねていって初めて理解できる。 そこで…

【読書メモ】日本が犯した七つの大罪(櫻井よしこ)

昨年秋から主宰している社外研究会の調査の一環としてこの本に目を通している。 日本が犯した七つの大罪 (新潮文庫) 作者: 櫻井よしこ 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2005/03/27 メディア: 文庫 購入: 2人 クリック: 60回 この商品を含むブログ (10件) を…

自己啓発モノの原点/原典

世の中特にアメリカ人が好きな自己啓発ものは、本質的に「思考は現実化する」と言っている。たとえば有名な著作はこれだ。 amzn.to その時々に違う人が新しいことを言っているように見えても、基本はすべて同じで、 思考を変えれば言葉が変わる 言葉が変われ…

引っ張りだこのコンサルタントとは(1)

ごく一部のスーパーコンサルタントを除けば、大手を含めどのコンサルティング会社もコンサルタントも最も苦労しているのは案件獲得である。 コンサルティングという事業は装置産業とは対極的に労働集約型の事業である。 知的付加価値の高さを売りにしていて…

使えるデータサイエンティスト

一昨年あたりから、ビッグデータを扱いたい、AIやIoTを導入したいと企業から相談が来ます。 全ての相談がそうだという訳ではないのですが、多くの場合テクノロジーありきで考えておられる場合が多いのです。 それはそれ自体が悪いことではなく、良いきっかけ…

エンゲージメントとは何か

ここのところ人事関連のプロジェクトも多いので、最近の人事領域で何がホットなのか調べています。 様々な「HRテック」も花盛りだが、エンゲージメントとインクルーシブネスが考え方としては依然ホットなようです。 エンゲージメントとは、「日本の人事部」…

矛盾にこそチャンスがある

ビジネスチャンスを見つけるには矛盾に着目するとよい。 たとえば、ノンアルコールビールはアルコールは飲めない(或いは飲んではいけない)けどビールを飲みたいという(従前の)矛盾を解消することで生まれた商品。 元来の「何でも突き通す矛と何によって…

【読書メモ】1日3時間だけ働いておだやかに暮らすための思考法

米系戦略コンサルティングファーム時代の聡明な先輩が良い本であると言っていたので読んでみたが、あらためて思う。実際にこれは読むべき本である。 1日3時間だけ働いておだやかに暮らすための思考法 作者: 山口揚平 出版社/メーカー: プレジデント社 発売日…

新規事業は失敗しない

新規事業は失敗しない、と言うと「何をバカなことを」と思われるであろう。 新規事業は難しい、と思われる方がほとんどであろう。 今までお会いした経営者の方々の中には、新規事業を諦め、既存事業の軌道修正だけで充分だとおっしゃる方もおられた。それは…

ビジネス・インテリジェンスとは

いま、クライアントのBI導入のお手伝いをしているので、ビジネスインテリジェンスについて少し語ってみたいと思う。 BIという言葉が日本で人口に膾炙するようになったのは2年ぐらい前からだと思うが、実は10年ほど前から自分はコンサルとしてビジネスインテ…

ヨハネの黙示録を理解する

The Bible Projectの動画を引き続き移動中に見ています。 新約聖書の最終巻はRevelations。日本語ではヨハネの黙示録と呼ばれています。 黙示録は英語のRevelationsの訳ではなく、ギリシャ語のタイトルであるアポカリプスの訳です。 この巻が書かれたのは紀…

ドリームジャーナルをつけてみる

先週開始した思考力向上のオンラインコースで、創造的思考を鍛える一つの方法としてドリームジャーナルをつけることが挙げられていたのでやってみる。 高速道路を車で走っていた 長いゆるい上り坂を走っていた 道幅がどんどん狭くなっていく いつのまにか自…

【読書メモ】日本人も知らなかった日本の国力(ソフトパワー)

目下参画している社外研究会の活動の一環としてソフトパワーに関する文献調査をしていたところ、標記の図書に出会った。大変参考になったので、次回研究会の会合の際にメンバーに内容と共に共有することにする。 日本人も知らなかった日本の国力(ソフトパワ…

世界リレー男子マイルリレー

横浜で開催された世界リレー、男子1600メートルは日本は決勝に進出、4位となった。 陸上男子短距離種目の中で自分が最も好きな種目である。 手に汗握るとはまさにこのレースのことだ。 予選ではアクシデントに見舞われながら見事着順で決勝に進出。 決…

ソフトパワー

日本という国の未来を考える研究会に参加している。 世界に日本が何ができるか、その源泉は何で、どのように付加価値をもたらし、新たな国際秩序形成においてどういう力をどれだけ及ぼして、日本の国際的な位置付けを確固たるものとし、結果として日本国民が…

シナリオプランニングの核心

これまでに何度かシナリオプランニングをコンサルティングプロジェクトとして実施し、またあらためて今般もシナリオプランニングを複数件相談されている。 シナリオプランニングとは、元々は大手石油会社であるシェル(Royal Dutch Shell)が、企業戦略の策…

TCFD対応はどうするか

某日本企業(大企業)から相談が来た。 TCFD対応に悩んでいるのだという。 TCFDとは、世界経済の安定を図るための国際組織である金融安定理事会(FSB:Financial Stability Board)のもと組成されたTCFDの最終提言(Final Report: Recommendations of the Ta…

宇宙と宇宙をつなぐ数学(加藤文元)を読んでおもったこと

加藤文元さんの宇宙と宇宙をつなぐ数学を読んでいて思い浮かんだ名言がある。 宇宙と宇宙をつなぐ数学 IUT理論の衝撃 作者: 加藤文元 出版社/メーカー: KADOKAWA 発売日: 2019/04/25 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る アインシュタイン(Albert …

ペレリマン数

加藤文元さんの著書「天に向かって続く数」にペレリマン数という数が出てくる。 天に向かって続く数 作者: 加藤文元,中井保行 出版社/メーカー: 日本評論社 発売日: 2016/09/14 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 数学の世界に「~数」という数は…

The Bible Projectが面白い

聖書の勉強を始めて10日ほど経つ。 Kindle版のHoly Bibleをダウンロードして読み始め、一方で図書館で日本語の聖書入門書をいくつか読んだりしているが、最も勉強になっているのはThe Bible ProjectのYoutube動画である。 移動中でも聴けるので(本当は視た…

アンサンブルの醍醐味というもの

昨日はシューマンのピアノ協奏曲3楽章をオーケストラと共演させていただきました。 これまでオーケストラともまた2台ピアノでも何度も演奏させていただいているのですが、今回初めて、「協奏」する醍醐味というものを感じることができました。 いつも厳しい…

【読書メモ】宇宙と宇宙をつなぐ数学(加藤文元著)

昨日の投稿に続き、加藤文元先生の近著を早速購入し一気に読んだ。 amzn.to jimkbys471.hatenablog.com 内容自体は昨日見たニコ動とほぼ同じではあるが、動画では触れられていない、やや技術的な内容や、いくつかとても共感できる考え方にも遭遇でき、きわめ…

加藤文元さんによるIUT理論の解説

昨日取り上げたp進数と並び、ここ数年気になっているのは先日このブログでも取り上げたABC予想の証明である。 jimkbys471.hatenablog.com jimkbys471.hatenablog.com ABC予想が解決されたか否かは未だに決着がついていないようであるが、個人的にはABC予想と…

p進数を学ぶ

というものがあることを知ったのは数年前で、友人の数学者から教えてもらった。 p進数のpは素数(prime number)である。 学校でも2進法、10進法については習うが、p進数はそれとは異なる。 (参考)Wikipediaにある解説: https://ja.wikipedia.org/wiki/P…

新たな競争ロジック(The New Logic of Competition)を読む

以前勤めていた外資系の戦略コンサルティングファームから、定期的にメールが来るのだが、ほとんどの場合1秒でトピックのみスキャンした上でスルーしている。 が、一昨日届いたメールには、論稿"The New Logic of Competition"とあるので、興味を惹かれて読…