情報を得ることがますます容易になっていくこの世界において、数学は「ググればわかる」ものではないものの典型である。
数学を理解するとしないでは世界観の広さが違う。
一つ一つじっくり頭を使って考えることを積み重ねていって初めて理解できる。
そこで一日一定理というのを思いついた。
ずっと前に友人の数学者に勧められた加藤和也先生の本をあらためて最初から読んでみる。
フェルマーの最終定理・佐藤‐テイト予想解決への道 (類体論と非可換類体論 1)
- 作者: 加藤和也
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2009/01/29
- メディア: 単行本
- クリック: 67回
- この商品を含むブログ (7件) を見る
最初に出てくる重要な定理が「平方剰余の相互法則」である。
英語ではquadratic reciprocityという。
数学用語は日本語の方が難しい。
詳細は様々なサイトで紹介されているので割愛するが、オイラーが予想しガウスが証明し、ガウス自身が「黄金定理」と呼んだともされる、代数学の重要な定理である。
何が重要かというと、異なる素数間の関係を定式化しているからであり、この定理により代数学の他の多くの問題の証明が可能となるからである。
まずはこの定理とその応用の一端を理解することを今日の目標にする。