先日聴講した公開レッスンの課題曲の一つ。
ショパンエチュード全曲難易度ランキングで頻繁に最も易しいとされるこの曲は難曲である。
サラベール版のコルトーのテキストには音楽として難しいとだけ書いてある。
一見易しいが実は難しい理由は例えば:
左手の拡張アルベルティ・バスは保続音と旋律から成る三声である。
同じ主題は必ず違う形で演奏される。これは10-10、25-3、25-5なども同様。
小節毎のデュナーミクの変化。
この他にも細かい様々な要求があり(アナリーゼすればわかる)、それら全てをきちんと聴き手にわかるよう弾かなければならない。
ショパンエチュードの中でも特に佳曲と位置づけられるべきであろう。