コンサルタント=ピアニスト=ランナーはきょうも語る

現役経営コンサル兼ピアニストがランニングと仕事術とピアノと英語とかについて語ります

3倍のスピードで仕事をする

おはようございます。アタフィフ経営コンサルタントのじむです。

日頃、後輩達にはトレーニングなどで「3倍のスピードで仕事しろ」と言い聞かせ、その方法を自分の経験に基づき伝授しています。

きょうはそのエッセンスを述べたいと思います。

 

1. なぜ3倍なのか

  • まず、スピードの重要性がますます高まっていることです。我々の事業環境において。変化が激しく、不確実性というか先を読むことが難しくなっていきます。
  • 10年前だったら、中期経営戦略を策定するのに3ヵ月のプロジェクトで市場・競合動向を調査し、自社の事業ポートフォリオとケイパビリティの相対評価を行ない、経営意思の確認を踏まえて戦略方針を定め、計数に落とす、というのは一般的なアプローチでした。
  • この3ヵ月というのは戦略コンサルがフルでサポートした場合で、もし一般的な大企業だったら十分な市場・競合動向調査分析をやることなく半年はかかります。本社と事業部門のすり合わせに何ヵ月もかかります。
  • 半年も経つと、戦略や計画を立てる前提そのものが大きく変わってしまうこともありますし、ルーチン業務ではないので短期集中型でやるメリットもあります。
  • というように、質(必要十分な調査・分析とアウトプット品質)と量(半年を3か月で)を勘案すると、同じものを作るなら約3倍のスピードに相当する、ということです。

2. どうやって3倍でやるのか

  • 特別なことはない、といいたいところですが、それは巷の自慢半分宣伝半分のコンサルタントの著書に頻出の嫌味な常套句なのでぼくはそうはいいません。やはり特別なことです。(でなければプロのコンサルタントの存在価値無いですね)
  • 重要なことは3つあります。
  1. 仮説の構築と検証
  2. アジャイル・プロジェクト・マネジメント
  3. チームとクライアントの巻き込み
  • 現役コンサルタントとしてこれ以上のことはここでは書けないのですが、おそらく「この3つ」だと言っているのも「3倍のスピード」と言っているのも自分だけではないかと思います。
  • 一つ一つをとれば当り前ですが、10年前、いや5年前とは戦略・計画に求められるリアリティが違いますので、難度が上がっています。
  • また、何が特別かというと、この3つを実践するには正しい方法論と質量転化によるケイパビリティ獲得が必須だからです。宣伝でもなんでもなく、ここはやはり餅は餅屋というしかありません。プロとしての経験を正しく十分に積むことです。

 

重要なのは1.5倍でも2倍でもなく3倍というところにあります。

 

プロとして成長するためにも、クライアントに十分にその価値を認めてもらうためにも、プロはモードが違う、はっきり違いがわかる、という世界を実現することがこの3倍には込められています。

今やっている方法の「改善」なら2割3割のスピードアップはできるでしょう。

しかしそれではプロにはなれません。コンサルだろうと事業会社だろうとプロであり続ける為には大幅なスピードアップを目指さねば!そしてそれは可能なのです!