コンサルタント=ピアニスト=ランナーはきょうも語る

現役経営コンサル兼ピアニストがランニングと仕事術とピアノと英語とかについて語ります

読書メモ:その島のひとたちはひとの話を聞かない

友人から勧められて、「その島のひとたちは、ひとの話をきかない――精神科医、「自殺希少地域」を行く」を読みました。

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サブタイトルのとおり、自殺率が低い地域に精神科医である著者が自ら足を運び、その地域の方々と触れ合い感じたことを淡々と語るのですが、決して押しつけがましくなく、しみじみと伝わってきます。

著者が旅したのは徳島県海陽町など全国5か所なのですが、著者自身も意外に思ったことは、読者にとっても意外なことばかりで、「ああ こういう街がいい街なんだ」と思わせることばかりです。

意外におもったことの例は、じつはそれほど人々のつながりは緊密ではないということ。ただし挨拶はする。それ以上は基本的には相手に踏み込まない(ここが「ひとの話を聞かない」というところ)。

また、一方ですごいなと思ったのは、助けるときにはとことん助ける、ということ。著者が旅先で歯が痛くなったとき、近所に歯医者がなかったのですが、82kmも先の歯医者を町の人が探してくれただけではなく、そこまで車で連れて行ってくれたということ。

この、普段はあいさつ程度でゆるやかなつながりのようで、困った人がいれば徹底的に助けようとする気質。いつでもなんでもかんでもとにかくべたべたするという暑苦しい窮屈な環境では決してない(それでは長続きしないですよね)ということ。

仕事の上でもプライベートにおいても学ぶことが多かったです。