コンサルタント=ピアニストはきょうも語る

現役経営コンサル兼ピアニストが仕事術とピアノと減量と英語と沖縄とかについて語ります

日本の製薬産業の取るべき道は3つ(その1)

先日、ある方からの相談を受けて、日本の製薬産業はどうあるべきか、どこに行くべきかということをあらためて考える機会がありました。

この業界は周辺セクターを含めて15年以上見てきており、外資系、内資系の10を超える大小様々な製薬会社のCEO、社長から創薬、臨床開発、営業、マーケティング、生産、IT、人事、財務の現場の方々とお話しまた一緒にお仕事する機会もいただき、多角的に見させてきていただいており、また社外講演などもさせていただいてきてはいるのですが、常に具体的なトピック(各社の中長期戦略も含めてですが)が対象で、産業論について明確に語る機会はなかったのです。

しかし日本という国を愛するものとして、また構造変化の波がいよいよ大きくうねり新たなプレイヤーも台頭する中、あらためてこの大きな問題を真剣に考える必要性があると強く思いました。

あくまでも試論であり、これから整合性を検討していくべきものではありますが、製薬会社の取るべき道を3通り考えてみました。

結論(現時点での仮説です)はこうです:

(1)バイオテクノロジーとケミストリーの本質的な強みを最大限に活かし、高分子薬(抗体医薬等)や細胞治療による、多様化するがん、自己免疫疾患、精神神経疾患の治療薬の開発にフォーカスしそれぞれのニッチでトッププレイヤーとなる

(2)生産および品質管理の強みを最大限に活かし、低分子薬(API=原薬)も含むサプライチェーンの抜本的・徹底的な改革で圧倒的なローコスト品提供能力を獲得、先進国のみならず中国・インド含むアジアおよびグローバル他地域の新興国・途上国市場へ技術・製品を提供する(生産・販売を必ずしも自社で全て完結しなくてもよい)

(3)中分子(ペプチド、核酸等)の開発・生産におけるレイヤーマスターとなる

次回以降はこれら3つについて具体論を述べ、その上で各ステイクホルダー(行政、既存業種、新規参入、医療提供者、患者・家族等)が果たすべき役割と成功要件を述べるシリーズものにしたいと思います。