現役コンサルタントとして、社内および社外双方向けに「戦略コンサルタントの仕事術」を説いてきている。
この研修の目的は「10倍のスピードで仕事する」である。
そして対象はコンサルタントのみならずビジネスパーソン全般である。
駆け出しのコンサルタントの頃、耳にタコとイカができるほど言われ続けたのが「(クライアントの)3倍のスピードで仕事をしろ」であった。
プロであるからには、そして高い報酬に値するには、そして何より速い事業環境変化に競合に先んじて適応するには、スピードが命であるからだ。
しかしコンサルタントとして経験を積むにつれ、3倍では十分ではない、3倍では甘いと強く思うようになる。
ましてテクノロジーが進化を続ける中、スピードへの要求は高まるばかりであり、コンサルタントもビジネスパーソン一般もテクノロジーを使いこなすことができなければならない。
自動車が世に出る以前、人々が求めるものは速い馬車だった。しかし自動車は速い馬車ではない。モードがシフトしている。
我々も同じ。シフトしなければならない。
シフトが目指すのは数倍のスピードではなく桁違いの性能だ。
一流のコンサルタントは瞬時に答を出す。10倍どころではない。それは直感があるからだ。直感は膨大な知識とロジックの統合である。帰納でも演繹でもない。現在のAIが克服できないフレーム問題なども無い。
非常に強い仮説を非常に少ない情報で検証できる。
この研修でそれが一朝一夕にできるようになるわけではないが、モードシフトの方法を伝授し、それをどう現実の行動に移し質量転化するかを学ばせる。
全てはこの世を良くするために。