中学の頃、親から勧められて広中平祐先生の「学問の発見」を読んだ。
広中平祐先生は代数幾何学の世界的権威で、フィールズ賞受賞者だ。
当時の自分はおろか今でもその理論を理解しているとは言い難いが、次元を上げてみると解決不能の問題も解決可能になることを示したものと理解している。
数学の理論なので厳密に構築されている理論だということに間違いは無いと思うが、この考え方が敷衍可能だとすれば、きわめて有意義なものと思料する。
よくout of box thinkingというが、なかなか箱から出ることは難しい。まして積み上げの学問とされる数学の世界においては況んやおやであろう。
我々は日頃あまりに自分たちが知るフレームワークで物事を解決しようとし過ぎているのではないか。
まったく異なる解決方法がある可能性を自ら排除してはいないだろうか。
昨今言われているシンギュラリティ(特異点)についても一面的にしか見ていないのではないだろうか。
もし世界最高の頭脳ならシンギュラリティに関してなんと答を出すだろうか。
おそらく彼はその答を公にしないだろう。
埋もれていく、あるいは隠れた「不都合な真実」は多々存在する。決して報道されない。ネット上にもない。
哲学の出番だ。