ピアノ弾きとしてかねがね考えていること。
音楽における能力ってなんだろう。
難しい曲を弾けること?
そもそも「弾ける」ってどういうことなんだろう?
IQはIntelligence Quotientの略で言わずもがな知能指数ですが、音楽の能力(特に表現する能力)としてMusic Quotient、MQを定義できないかと考えています。
弾くことだけが音楽ではもちろん無く、聴くこともあるし作曲することも音楽です。
クラシックでもジャズでも理論はありますが、理論を理解するだけでは音楽をすることにはならないと思うのです。
感性ですね。
感性ってなんだろう。
演奏には感性も理論も必要ですが、さらに運動も必要です。
それらの要素一つ一つがあってさらにそれらが統合できること。
人間の行動の97%は無意識だと言われます。
演奏という行為はほとんどが無意識。
だから練習が必要。
無意識を育てることが練習。
意識してできることはせいぜい同時に二つ。
音楽にはそれを構成する一音一音に音高、音価、強度があり、適切なテンポで、美しい音色で表情と変化と息づかいを持たせる。
全体の構成と部分の位置付けも明確に。
ピアノやオーケストラであれば多声的に色彩豊かに。
ピアノでよくいう「指が回る」なんてほんの一部でしかない。
この複雑な作業を測るMQという指標はどのようなものなんだろう。
もっともIQにしても人間の高度な知的能力のほんの一側面でしかないし。
単純化すればカラオケバトルの点数みたいなもんかな。
仮に総合的なMQが定義できて測定可能になったらどうなるのだろう。
演奏家の個性も含めてだけど。
複数の指標になるのかな。
演奏家を評価するのではなく、自分としては練習に活かしたい。