務めているコンサルティングファームでは(前職でもそうだったのですが)トレーニング担当をやっています。
いままでは「コンサルタントの基本動作」として、仮説思考(仮説の立て方、検証の仕方)、ロジカル・シンキング/ピラミッド・プリンシプル、経営トップに刺さるメッセージ、効果的・効率的なインタビュー、会議のファシリテーションやプロジェクトマネジメント等、どちらかといえば中級、すなわちプロジェクト・マネジャー向けのトレーニングをやってきました。
これからはこれに加えて、データ分析を取り上げ、定量的な分析能力を高めるトレーニングを提供することになり、目下チームで企画中です。
コンサルタントなら客観的に、可能な限り定量的に経営課題を分析し、施策を立案し、施策の効果を定量的に示すことが従前から求められている訳ですが、ビッグデータ、アナリティクス、AI(ディープ・ラーニング等)やIoTへの関心が高まり、これまで以上にビジネスに浸透していく中、データ分析力はいよいよもって必須の能力となり、またこれまでより高い水準のものがビジネスの世界では求められているからです。
企画にあたり、「ビジネス」と「数学」で世の中でどのような本が出ているか、またどのようなトレーニングが行なわれているかを調べていたら、「ビジネス数学検定」というものを発見しました。
これは3級から1級まであり、日本数学検定協会によると「実務に即した形で数学力を5つの力(「把握力」・「分析力」・「選択力」・「予測力」・「表現力」)に分類し、ビジネスのシチュエーションに合わせた形の出題で、これらの力の習熟度を測定します」とありますので、これはなかなかよいとおもいました。
しかもオンラインで年に何回も受けられるので、失敗してもすぐ次にチャレンジできますし、レベルに合わせて級も選べます。
このサイトでは、各級のサンプル問題も提供されています。
たとえば1級:
http://www.su-gaku.biz/example/images/1-sample.pdf
ざっと見てみましたが、コンサルタントであればこれらの問題は短時間に解けなくてはならないものです。
こういうスキルは、言葉やツールを知っているだけではだめで、やはり実際に自分の頭と手を使って解くことを数をこなさなければなりません。
しかも、コンサルタントに求められるのは、まず問題を定義するところなので、このような問題の形式になっていればもう半分以上は解けたようなものですから、どちらかといえば容易なものとして見做せるようになっていなければいけません。
逆に、このように統計など数学を使って問題が解ける、すなわち定式化し定量的な解を導くことを知っており、かつ自分で導けなければなりません。
この検定は自分の実力を知る上でも伸ばすモチベーションとしてもなかなか良いと思いました。
早速次回、来月やるようですが、受けてみようと思います。
1級合格者は登録されるようです。