大学はとても自宅から通える距離ではなかったから下宿した。
井の頭線の西永福の近く。
風呂なしトイレ共同築30年の木造安アパート。
すきま風が寒い。
エアコンなどあるわけがない。
よく洗面器で冷たい水で髪を洗ったな。
ピアノなんて練習できる環境ではなかった。
でもピアノは辞めたくなかった。
池の上駅近くのスタジオをたまに借りて練習する程度しかなかった。
食事は悲惨だったな。
学食の一番安いメニュー120円のカレーが大抵の夕飯。
30円の味噌汁をつけるのは贅沢だった。
風呂も銭湯高いから毎日は行けない。
冬なんか1週間に一度ということもあった。
家庭教師のバイトは夕飯付きだったから助かった。
楽譜なんて買えないからコピーさせてもらった。
おしゃれなんてできない。
とにかく貧乏学生だった。
そんな東大教養時代。
つづくかも。