今となってはマーケティングの古典とも言えるジェフリー・ムーアのキャズムとトルネード。
ハイテクスタートアップの成長継続を決める要因と戦略について書かれた二部作、Crossing the ChasmとInside the Tornadoである。
キャズムの内容はこの5分と短い動画(英語)が大変わかりやすい。
このキャズムの考え方のベースになっているのは技術採用ライフサイクル(technology adoption life cycle)という米国の社会学者Everett Rogersが50年以上も前の1962年に提唱した理論で、既に広く受け入れられているモデルであり、確率分布の正規分布上、平均値の左側のおよそ2標準偏差以下の2.5%が革新的な技術を最初に受け入れるイノベーター(innovators)、およそ2標準偏差から1標準偏差の13.5%がアーリーアダプター(early adoptors)で、この二つの層(合計16%)をまとめてEarly Marketと呼ぶ。キャズムはこのEarly Marketとそれ以外(右側)のMajorityの間に存在し、多くのイノベーターはこのEarly Marketに留まるか消滅し、Majorityの支持を受けられない。
キャズムを超えるための最重要ポイントは顧客セグメンテーションである。
新しい製品・サービスを採用してもらうべき顧客セグメント(製品・サービスがそれらの顧客の問題を解決する)を定義すること。
トルネードはキャズムを超えたあと、新しい製品・サービスが爆発的に成長を遂げるにはどうすればいいかについて述べている。
トルネードについてこの記事が判り易く解説しているのでぜひお読みいただきたい。