前回に引き続き、イエルク・デームス誌上レッスンより各曲の重要ポイント。
今回は17番から24番まで。
第17番 変イ長調: 65小節から11回もfzで弾くAsの音は左手でオクターブを弾く形で5の指だけ音を出します
第18番 へ短調: 伸ばした指の付け根、手首から打鍵すればピアノのハンマーを動かす為により長い梃を使ったことになります。これが力です。ショパンやラフマニノフを弾く時にはこうした力が必要です。
第19番 変ホ長調: ゆっくりさらうのではなく、テンポ通りにさらいます。決して遅くしません。おそいテンポで1時間も練習したら、この曲の美しさを失ってしまいます。テンポ通りに完璧に弾くのですから、2小節か4小節位で充分です。それが美しく弾けたら、今度は全然別の曲をさらいます。次の日にまたその先を同じやり方で練習します。
第20番 ハ短調: grandioso(壮大に)に弾く曲です。たっぷりと大きく弾き始めます。フレーズの終わりと次のフレーズの間に、わずかな息つぎをします。
第21番 変ロ長調: この曲はカンタービレです。前もってペダルを踏んでおいて弾きます。メロディは十分に歌ってください。曲想として、ただ”Cantabile”だけが記されているのは他に見たことがありません。歌うことが何よりも大切だということです。
第22番 ト短調: 30小節目に、”piu animato…”とあります。「ライオンが大きな口を開いて後から飛びかかってくる….”と思って弾くと速く弾けるでしょう。
第23番 へ長調: delicatissimoと書いてあります。この曲の性格です。美しいと感じる音はどの音だろうか?1小節目の右手のD音です。付加6度の音で印象主義の音楽ではよく使われる音です。
第24番 ニ短調: 55小節の3度を速く弾くことは誰にとっても難しいのですが、ここで遅くなることは許せません。