コンサルタント=ピアニスト=ランナーはきょうも語る

現役経営コンサル兼ピアニストがランニングと仕事術とピアノと英語とかについて語ります

一音入魂

我々アマチュアピアニスト仲間の中では「一音入魂」と言うことがある。

文字通り一つ一つの音に魂を入れる(込める)ということだが、本来ならば一音に魂を入れるというより楽曲に魂を入れるべきところ。

マチュアの場合、一音一音に神経を使い過ぎると、音楽が小さくなってしまいがちだ。

ミクロに捉えすぎて、長いフレーズ感とか方向感とかが損なわれがちである。

しかしどの音にも意味があり位置付けがあるのだから、一音たりとも疎かにしてはならない。

そこでアナリーゼが重要になる。

一つ一つの音は各々絶対的な存在ではなく、他の音との相対的な関係を構築する一要素である。

その相対的な関係を、和声や旋律、縦横の座標系として把握する。縦横の2次元に加え、音価や音量もあり、アーティキュレーションやフレーズもあり、反復であればechoの関係にあったり、ゼクエンツであればそう表現することが求められ、さらに高次元の座標系となる。忘れてはならないのはさらにそこに演奏者のイマジネーションや解釈が乗じられることである。

そう。一音入魂というのは、この高次元の座標系における時間芸術を丹念に緻密に構築することに他ならない、というのが自分の定義である。