昨日のエントリーでは予選(Preliminary)ラウンドで印象に残った(個人の感想です)を3名挙げさせていただきました。
きょうは二次予選(Quarterfinal)で印象に残った演奏を挙げたいとおもいます。
先ずは韓国のダソル・キム(Dasol Kim)です。
ショパンのプレリュード作品28全曲は前々回のクライバーンで優勝を辻井さんと分かち合ったハオチャン・チェンがいまでも記憶に新しいですが、このダソルの演奏もすばらしいです。セミファイナルに残ったのもうなずけます。
次はロシアのユーリ・ファボーリンの弾くスクリャービンのピアノソナタ第10番です。
この曲にはぼくはかなりうるさいです。まことに手前味噌ですがかつてこの曲を弾いてあるコンクールで優勝したことがあるので、おそらく20名を超えるピアニストの方々から様々な指摘を受け、師匠からはきびしく振付けられたこともあり、どうしても見る目が厳しくなってしまいますが、そこはファボーリン、殆ど文句のつけようがありません。
3人目は予選とかぶりますがカナダのトニーです。
特に1曲目のスクリャービンの幻想ソナタです。スクリャービンのソナタの中では入門的に位置付けられてしまっている曲ですが、特に1楽章の天上美はなかなか表現が難しいですが、トニーはやはりここでもゾーンに入ってます。
そして最後に韓国のホンギ・キムです。
このリサイタルではぜひ2曲目の、めったに演奏されないラフマニノフのピアノソナタ1番がおすすめです。2番はしょっちゅう演奏されるあまりに陰に隠れてしまっているのは長大で難解だということもあります。これを持ってくるところはさすがです。
次回はセミファイナルから印象に残った演奏をとりあげます。