コンサルティングファームの付加価値の源泉は組織知にある。
クライアントが求めるのは自分では到底知り得ないこと、実現し得ないことを教えてくれる、やってくれるファームである。
選ばれるファームになるためには、どのような業種のどのような課題を解決した実績があり、与えられた特定の課題に対して、仮にその課題を解決したことがなかったとしても(そういう場合は多い)、その課題を解決できることを納得させることができなければならない。
企業が直面する難題を一人で解決できることはまずないため、組織として知を結集することは必須である。
提案を作成する際、大手ファームであれば、グローバルのエキスパートに質問を投げると「ああそれならこういう事例を出すといいよ」「こういうアプローチがいいよ」「こういうスライドやファイルがあるよ」とすぐに返ってくる。これはなかなか小さなファームにはできないし、多くの場合決定的な弱みとなる。
ナレッジがあることのみならず、そのナレッジを結集すべくファーム内でレスポンスがよいこと、これはかけがえのない強みである。