コンサルタント=ピアニスト=ランナーはきょうも語る

現役経営コンサル兼ピアニストがランニングと仕事術とピアノと英語とかについて語ります

日本人の英語力の低さ

仕事柄英語を使う機会が多く、またネイティブでない人と英語でコミュニケーションを図る機会も多いので、つくづく感じるのが日本人の英語力の低さである。

平均的に低いかということではない。

ビジネスの世界でグローバルにコミュニケーションを図る役割を担う人材を対象とした話である。

昨日今日と提携先である米国企業の担当者と多くの日本企業と面談することに追われていた。

どの企業もおそらくは(というかほぼ間違いなく)社内一二を争う英語の使い手が対応してくれた。

したがってそれら企業の英語力の上限を知ることになる。

今回は2日間で日本企業8社訪問し、各社の「英語力」を見ることになったわけだが、1社を除いて、これではグローバルに戦うのはとても無理だなと思った。

英語がペラペラ喋れれば良いと言う訳ではないし、ペラペラ喋れても中身ペラペラでは意味がないが、限られた時間で(常に時間は限られているが)密度の高い有意義な議論をするには、まず相手の言うことを理解できることが必須で、文法など多少怪しくとも、タイムリーに反応し自分の考えを伝え、質問できなくてはならない。コミュニケーションは双方向多方向でありテンポとリズムが重要だ。

日本人によくあるのは、相手のペースで喋らせるだけ喋らせ、半分も理解せずに相手が喋り終えたところで、おもむろに一方的に短く自分の知っていること考えていることだけを喋るスタイルで、これではコミュニケーションが成立しない。

仕事柄、日本企業も外資系企業も相手にするし、アメリカ人やインド人のみならず、英語が母国語でない中国、韓国、ベトナム、タイ、インドネシアなどの国の現地人スタッフと話しても、彼らはアメリカやイギリスに住んだことも留学したこともないのに、英語でのコミュニケーションができる。相手の言うことも理解できるし、自分の考えを正確にタイムリーに伝えることができる。

日本人であっても、帰国子女でもなく海外留学経験もないのに、きわめて高い(ネイティブにひけを全くとらない)英語コミュニケーション能力を持ち今はある大手外資系企業で中東でバリバリ幹部として仕事している友人がいる。日本人だから、母国語が日本語だから不利という定説の反証が存在する。

英語コミュニケーション能力は、たとえ日本企業で日本で仕事していても必須だ。日本語で収集できる正確な情報はきわめて限られている。マスコミはまず問題外だし、インターネットでも同じことを調べるのに英語を使って調べるのとそうでないのには圧倒的な情報量の差と時差がある。

かなり英語ができる日本人でも、インテリジェンスは意外と低いことが多い。普段から大量の情報を摂取し処理しアウトプットする機会が少ないからである。

情報空間に住む我々にとってインテリジェンスは最も重要な資質である。この重要性を理解していれば、英語コミュニケーションはできて当たり前なのだ。自分も日々磨いている。