前回(その2)に引き続き、Jean Francaix編曲によるショパン前奏曲集作品28オーケストラ版の個人的な評価を書いてみる。今回は9番から12番まで。
第9番ホ長調:ゆったりした大河の流れを思わせるこの曲の主旋律を金管に担当させているのは良いと思う。壮大な雰囲気が出ていてこれはオケ版ならでは。
第10番嬰ハ短調:ピッコロなど木管で高音部の速いパッセージを奏するのはそれはそうだろうと思う。これぐらいのテンポでピアノソロも弾いてよいであろう。
第11番ロ長調:7番同様前半は弦楽だけで構成する一方、後半ではオーボエが出現。これは良い。
第12番嬰ト短調:弦と木管の掛け合いがよい。この曲はしかしもう少しテンポが速くても切迫感、焦燥感が出てよいのでは。少し上品すぎるきらいがある。