前回(その4)に引き続き、Jean Francaix編曲によるショパン前奏曲集作品28オーケストラ版の個人的な評価を書いてみる。今回は17番から20番まで(17番は25分08秒から)。
第17番変イ長調:個人的にはこの編曲は気に入った。師匠からシャープ系は弦、フラット系は木管を意識して弾くようにと言われているので、As durが弦でE durが木管(オーボエ)になっているのは逆ではないかとも思ったが、聴いていてそれほど違和感はない。
第18番ヘ短調:この編曲はどうも違和感があるのだがなぜだろう。レシタティーヴォ的な楽曲をソロではなく合奏でやることの限界が現れているのだろうか。
第19番変ホ長調:ピアノソロの飛翔感がオーケストラだとまた違った感じになるのだと感じた。これはこれでアリなのであろう。
第20番ハ短調:金管でこのコラールを演奏するのは迫るものがあってよい。また次いで主役は木管、繰り返しは弦楽と、音色を明確に使い分けるのは管弦楽ならでは。これは良い編曲である。