コンサルタント=ピアニスト=ランナーはきょうも語る

現役経営コンサル兼ピアニストがランニングと仕事術とピアノと英語とかについて語ります

読書メモ:エクサスケールの衝撃

前々から知ってはいたのですが、単なるスパコン(スーパーコンピュータ)の本だろうとたかをくくって手にしなかったこの本は必読です!

www.amazon.co.jp

 

これも1年ほど前から研究テーマとしているシンギュラリティがテーマのこの587ページもある大著は、壮大な思考実験であり、単なるAI(人工知能)による終末論的なものではなく、我々が直面している社会問題の解決策も提示されており、かつ具体的な事実や数字に裏付けられている名著だと思います。

 

以前の投稿でコンサル時代の先輩の著書を紹介しました。

jimkbys471.hatenablog.com

 

先輩のこの本は分量的にも読みやすい本ですので、併せて読まれることをお勧めします。

練習とは地味なもの

1カ月後に勉強会で弾くベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番をかつてなくマジメに練習しています。

マジメな練習の定義は、一つ一つの音の音価音色音量アーティキュレーションを入念な設計に基づき、全身を使って無理なく自然に響くよう耳を傾けてそのフィードバックを納得がいくまで繰り返すことです。

 

と、ここで楽譜をここに貼付しようと試みましたが何度やってもできません。iOSアプリがOSアップデートに対応していないのでしょうか。早めのアップデートに期待します。

 

話を本題に戻します。

練習というのはひたすら地味なものだと思ったのは今回が初めてではありません。

10年前にピアノを再開した頃、もともと専門的に継続的に長期間にわたってピアノの訓練を受けていないアマチュアにはどうしても「甘え」があります。

プロのピアニストですらそれはありますし、気を緩めるとどうしても「甘く」なってしまうのです。それは恩師であるコンサートピアニストや音大の先生からも幾度となく聞かされてきたことです。

確かルドルフ・ゼルキンだったでしょうか。ゆっくりとゆっくりとひたすらスケール(音階)を何時間にもわたって繰り返す。傍目には何度も同じことを繰り返しやっているかのようにしか聴こえないので、「ああ 音階練習は何十回も何百回も反復するのだな。それがピアノに熟達する方法なのだな」と思ってしまうかもしれませんがそれは違います。同じように繰り返しているように見えて、実は極めて鋭敏な耳で違いを聞き、修正していく或いはより美しい響きを追求していくフィードバックプロセスなのですが、その違いがあまりにも微妙である上に、そのプロセスはピアニストの頭の中で起こっていることなので、他人から見ればほとんどブラックボックスなのです(しかし耳の良い人であればおそらくある程度はそのプロセスが見えることでしょう)。

そしてその良い響きの追求には決して終わりはないのです。

これはスケールであってもアルペジオであってもそうですし、対位法的な作品であってもそうですし、重音やオクターブであってもそうです。

このフィードバックプロセスを楽しめること、集中し没入できること、決して妥協しないこと、弾き飛ばさないこと、これは言うは易しですしいろいろなところに書かれていますが、どこまで厳しくまたどこまで高みを目指すのかはなかなか実感できないものです。

かなり乱暴に言ってしまえば、練習が地味であればあるほど、本番での演奏は聴衆の心に響くものになるのだと思います。

存命中の天才50人

小学生の頃でしょうか、天才というものにとても興味を持ち、中学生にかけて自分が勉強にしても音楽にしてもスポーツにしても天才ではないことにひどくがっかりし暗い少年時代を送っていた気がします(傲慢な子供ですね・・・)。

いまはもちろんそんなことは思ってもいませんが、常に有機的生命体として進化を遂げてきた人間が特定の領域において抜きんでた能力を発揮していることには、とても興味があります。

そもそも天才の定義自体が定性的にならざるを得ず(IQが高いから天才とは限らず、IQの測定方法自体が人間の知能を正確に測定するものであるとは限らない)、評価する人によってリストは異なるのは必然ですが、ここに現在生きている50人の天才のリストがあります。

thebestschools.org

その50人は:

  1. Paul Allen Innovator
  2. Banksy Artist
  3. Warren Buffet Businessman
  4. Magnus Carlsen Chess Master
  5. Jackie Chan Martial Artist
  6. Robert Christgau Critic
  7. Joel Coen Director
  8. Elias James Corey Chemist
  9. Natalie Zemon Davis Historian
  10. Richard Dawkins Biologist
  11. Placido Domingo Opera Singer
  12. Bob Dylan Songwriter
  13. Ashton J. Eaton Decathlete
  14. Federico Faggin Engineer
  15. Sean Fanning Software Engineer
  16. Stephen Fry Actor
  17. Bill Gates Computer Programmer
  18. Wayne Gretzky Hockey Player
  19. Tenzin Gyatso Spiritual Leader
  20. GZA Rapper
  21. Tony Hawk Extreme Athlete
  22. Stephen Hawking Physicist
  23. Shirley Ann Jackson Physicist
  24. Bill James Statistician
  25. Michael Jordan Basketball Player
  26. Tawakkol Karman Humanitarian
  27. Evangelos Katsioulis Physician
  28. Christopher Langan Test Master
  29. Stan Lee Media Magnate
  30. Yo-Yo Ma Cellist
  31. Cormac McCarthy Novelist
  32. Sir Ian McKellen Actor
  33. Nate Silver Statistician
  34. Elon Musk Engineer
  35. Barack Obama Politician
  36. Conan O’Brien Humorist
  37. Larry Page Computer Scientist
  38. Maya Plisetskaya Ballet Dancer
  39. Judit Polgar Chess Player
  40. Marilyn vos Savant Columnist
  41. Amartya Sen Economist
  42. Tom Stoppard Playwright
  43. Aung San Suu Kyi Stateswoman
  44. Terrence Tao Mathematician
  45. Peter Thiel Entrepreneur
  46. McCoy Tyner Jazz Pianist
  47. Craig Venter Physiologist
  48. Oprah Winfrey Media Magnate
  49. Anna Wintour Fashion Journalist
  50. Mark Zuckerberg Social Media Magnate

です。

このリストで最も有名なのはバラク・オバマ米大統領ビル・ゲイツ氏、アウン・サン・スー・チー氏、そしてFacebookマーク・ザッカーバーグ氏でしょうか。いずれも確かに業績面では抜きん出ているかと思います。

有名人という意味ではバスケットボールのマイケル・ジョーダン、俳優のジャッキー・チェンも入っていますね。

しかしスポーツ界で既に現役中から伝説になっているテニスのロジャー・フェデラー(史上最強とも言われますね)は入っていません。

数学は個人的には最も知力の高さが求められる学問だと思うのですが、やはりテレンス・タオは入っていますね。しかしいま世界の数学会を揺るがしている宇宙際的タイヒミュラー理論の望月教授は入っていません。誰にも理解できないからかもしれませんね。

他の学問分野では物理学のホーキング博士、生物学のドーキンス博士が入っているのは順当だと思います。しかしいくらノーベル文学賞を受賞したからといってボブ・ディランが入っているのは自分にはよくわかりません。

クラシック音楽でヨー・ヨー・マが入っているのは順当だと思いますが、世界最高のピアニストとして評価が確立しているロシアのグリゴリー・ソコロフは入っていません。ピアノ界では知られていても一般的な知名度が低いからでしょうか。

なんといっても違和感があるのは将棋七冠という前代未聞の偉業を達成した羽生善治さんが入っていないことです。彼こそ天才の名にふさわしいとおもうのですが、まあどの国の人がこのリストを作るかにもよりますね。

 

八重洲に本格派タイ料理店発見!

辛いもの好きとしてはタイ料理🇹🇭も要チェックなので昨日は八重洲で二軒目のタイ料理店を開拓しました!

パシフィックセンチュリープレイスの地下にあります。東京駅から地下街抜けて雨にぬれずに行けます。

tabelog.com

注文したのは「イサーン風スープカレー」1,050円です。

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イサーンとは、タイ東北部の地方で、辛いタイ料理の中でも特に辛いことで有名です。

以前に行った市ヶ谷のタイ料理屋では辛さが3段階選べるのですが、そこの最も辛いCはイサーンレベルでこれは本当に辛いです!

 

jimkbys471.hatenablog.com

 

Thongのスープカレーはしかしびっくりするほどの辛さではありません。

少し日本人向けにしているのでしょうか。

逃げるが勝ち

ビジネスでもピアノでも「がんばる」ことを必要条件と考えてはいけない。

辛いことに正面から向き合うことが正しいとは限らない。

そこは本当に「がんばる」べき箇所なのか。

もっと楽にやる方法はないのか。

そもそもやるべきことなのか。

真の目的は何なのか。

一度立ち止まって考えてみよう。

それは戦うべき戦いか。

別の方法や場所に逃げてもいい。

いや逃げるべきかもしれない。

最も大切なのは負け戦を避けることだ。

イノベーションを起こす(2)

前回はイノベーションとは何かにつき簡単に持論を述べました。

 

jimkbys471.hatenablog.com

 

引き続きイノベーションの定義です。

コンサルタントは本来言葉の定義を厳密に行った上で厳選して使うのが基本姿勢です。なぜならばクライアントの現状や思いを正確に理解しまたこちらの提言を腹落ちするように伝えるにあたり、曖昧さは最大の阻害要因になるからです。

また、特に日本企業の経営者とお話しする際には、できるだけカタカナは使わないようにしています。カタカナ、特にビジネスの所謂バズワードbuzzword)に嫌悪感を覚える方もいらっしゃるからです。

イノベーションは日本語では革新と訳されることが多いです。改革でも変革でもないです。

またブレイクスルーとも違います。

ただの変化でもありません。ビジネスにとっては、内的にも外的にも常にその置かれている状況すなわち事業環境は刻々と変化しますから、変化が必要なことは言うまでもありません。

ブレイクスルーとの混同が厄介です。私の考えでは、何か従前では技術的に不可能であったものを、従来とは異なる方法で克服、したがって文字通りその壁を破ること自体がブレイクスルーであり、イノベーションという概念の真部分集合だと思っています。また、方法とは必ずしも科学技術ではなく、新たな視点や知恵であってもいいです。ここにはさらに「技術」とは何か、という論点もあります。

決して言葉遊びや神学論争ではなく、前にも書いたとおり正しい定義で用いることは極めて重要なのです。

 

 

 

イノベーションを起こす(1)

仕事で何がやりたいかと聞かれれば(聞かれなくても言いたいのは)イノベーションを起こすことだ。

今産業界ではイノベーションという言葉を聞かない目にしないことの方が珍しいが、イノベーションの語彙の理解は、要素技術レベルから社会レベルまで非常に幅が広い。

権威とされる伊丹敬之先生の定義によれば社会が変わるものでなければイノベーションではなく、単なる新技術、新製品、新サービスではイノベーションに該当しない。

例えばi-modoイノベーションではなくiPhoneイノベーションである。それは当時の帯域に依るところも大きく、イノベーションが生まれるには単に画期的なアイデアと製品化だけではなくそれを育てる土壌と正しい戦略、その遂行に必要な経営資源が正しく配分されることが必要だということだ。土壌とはまずユーザーのニーズとその源泉となる未解決問題や妥協が潜在的に或いは顕在的に存在していることが必要だ。

天才的或いは偶然による発見や発明すなわちserendipityが必ずしもイノベーションの要件ではなく十分条件でもない。

例えばiPS細胞はイノベーションの萌芽ではあっても未だイノベーションには程遠い。治療もしくは創薬や医療材料・機器開発に実際に応用され、それが少なからず医療をそして我々の健康維持に明らかなインパクトを与えて初めてイノベーションとなる。それには超えるべき様々な壁が立ちはだかっている。

一方で、マスコミに取り上げられるほどではないが地味な技術の応用による製造プロセスの変革もイノベーションになり得る。

この続きは次回(2)で。

ドバイ移住計画立案中

上海、ホーチミンバンコクなど都市に出張し帰国した日本でいつも感じる虚脱感倦怠感の原因は何か。活力の欠如だ。

日本は活力を取り戻せるのか。

ずっと何年もそれを考えてきた。

官民双方をみてきた。

希望を失いたくはない。

しかし彼我の差は拡大するばかり。

動きが遅すぎる。

同僚が良くドバイ経由で欧州出張しているのでドバイの話を良く聞かされる。

ドバイといえば超高層ビルフェチには聖地だ。

しかし都市の活力という意味がむしろ今は自分にとって大きい。

物価が高いとかいろいろ問題を指摘する人もいるが、もはや外国人が9割の国際都市だ。

事業を設立すればいい。

何を始めよう。

やはり日本との架け橋かな。

今日一日リサーチし考えてみる。