インダストリー4.0(Industrie 4.0)はドイツで進行中ですが、実際にどのようなものなのかを見たことはないので、Youtubeで動画を探してみました。
Industrie 4.0(ドイツ語です)の核であるスマートファクトリー(smart factory)は、単に産業用ロボットを各工程で用いて自動化するにとどまりません。
製品の設計の段階からその加工・組立のやり方まで、まず3次元CADでモデル化しシミュレートされています。どの部品をいくつどれだけどういう順番で組立てるかは製造に入る前に既に定義されています。
部品は一つ一つにRFIDが付けられ、工程上で自動でピックアップされ搬送され必要な工程で使われ、その一連の動きはすべてデジタル化されています。全ての工程は「統合」されています。
従来の設計・開発・製造プロセスでは収集できなかった情報が収集できるようになり、かつリアルタイムで可視化・分析できるようになると、機械の稼働をリアルタイムで詳細に分析し、本当の意味でのactivity-based costingも正確に行なえるようになるので(この動画ではそこまでは言及していませんが)、管理会計上も革命が起きる筈です。
しかし人間が不要になる訳ではありません。たしかに単純作業は機械が行なう訳ですが、プロセスの評価や今後の進化に向けて必要なクリエイティビティや熟練者の知識は依然として必要です。