いつものまえがき: ランナーにとっては、走らない時間すなわち一日の9割超の時間もトレーニングである。考えながら走るのは良くないが、走らない時間は正しい考え方で考えよう。そのための読書である。先人の知恵に学ぶ。ただし批判的に読むこと。
今回取り上げるのはこの本である。
この本を手にしたのはもう2年ぐらい前になる。当時はほとんど走れなかった。1㎞走るのも苦しいくらい。
しかし体幹トレーニングは毎日かなり強度を上げてやっていた。
どちらかというと「走れる」より「体幹」に興味があってこの本を買った。
「3S」というわかりやすいキャッチコピーもいい。コンサルタントは「3」が好きなのだ。「その理由は3つあります」「戦略オプションは3つあります」というように我々の職業にとって「3」はマジックナンバーなのである。
著者の青山さんはご自分もトライアスリートであるトレーナーだが、青山さんが言う「3S」とはStretch, Switch, Strengthである。
ストレッチとは文字通り我々が理解しているストレッチのこと。この本では20種目のストレッチが詳しく紹介されており、「全部やりなさい」とのことである。
はい。全部やります。
スイッチとは、いい身体状態にするにはスイッチを入れる必要があること。
そして、ストレングスとはスイッチが入った状態の身体でトレーニングを行ない強化するということである。
わかりやすい。
そして、ランナーにとって、そもそも立つ姿勢の重要性、歩くことの重要性も説かれている。
買った当時はこの辺りは読んでいなかったが、いま読んでみると腑に落ちる。
メソッドとあるが、単なるHow toではない。なぜそれを意識する必要があるのか、やる必要があるのかをロジカルに説いてくれるという意味において良著である。
初心者ランナーにも、そして既にかなりのペースで走れるが体系的にトレーニングを受けていたわけではない上級者にとっても役に立つのではないだろうか。
自分の場合、コアトレは1年半以上毎日やってきているので体幹特に腹筋はかなり強い。
問題は走り込みが足りないこと。あと強いて言えば相対的に背筋が強くないかも。
自分の体幹に自信を持って毎日走ろう。