コンサルタント=ピアニスト=ランナーはきょうも語る

現役経営コンサル兼ピアニストがランニングと仕事術とピアノと英語とかについて語ります

ピアノ

ショパン前奏曲集作品28(114)遠藤郁子のアルバム②

遠藤郁子のショパン前奏曲集作品28と作品45が収められたアルバムを購入、聴いてみた。 ショパン春夏秋冬 アーティスト: 遠藤郁子,ショパン 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント 発売日: 1996/09/21 メディア: CD クリック: 28回 この商品を含むブロ…

ショパン前奏曲集作品28(113)各曲の関連性②

論文を見つけた。やはり研究している人はいるのだ。 ショパン「24の前奏曲」op.28にみる各曲の関連性と対称性について, 木下千代, 音楽表現学, 5, 33 - 44, 2007年11月 である。 まず要旨にはこうある: 「筆者(注:ピアニストである)も演奏に際してどの…

ショパン前奏曲集作品28(112)各曲の関連性①

ショパン前奏曲集作品28に関して述べたウェブサイトは多い。これまでおそらく20を超えるサイトを見てきたが、その中に「各曲の関連性は(五度調と平行調という調性関係を除けば)無い」という論調のものがいくつかある。 これに対して異を唱えたいので、自分…

ショパン前奏曲集作品28(111)遠藤郁子のアルバム

遠藤郁子はショパン弾きとして知られるピアニスト。第7回ショパン国際ピアノコンクール(1965年)で「特別銀賞」を受賞している。 彼女はショパンの録音を多く残しているが、前奏曲集作品28&作品45のアルバムは「春夏秋冬」と題している。 ジャケットは「和…

ショパン前奏曲集作品28(110)初レッスンでの指摘事項⑥21番

先日の作品28レッスンでの指摘。今回は21番変ロ長調。他の曲(16~20番)に比べかなり多くの指摘をいただいた。 1小節目: 3/4拍子であることを意識すること 1小節目: Cantabileのメロディー、最初の1音は特によく響かせる。ただし強すぎないこと 1小節目以…

ショパン前奏曲集作品28(109)初レッスンでの指摘事項⑤20番

先日の作品28レッスンでの指摘。今回は20番ハ短調。 1-4小節: フレーズ感を出すこと。ここは1+1+2小節。弱拍が突出しないこと。 5-8小節: 右手は外声を出すか内声を出すか方針をはっきりすること。 9-12小節: 5-8小節とは音のバランスの方針を変えてもよ…

ショパン前奏曲集作品28(108)参考文献リスト①

これまでに読んだショパン前奏曲集に関する文献を列挙してみる。特に参考になった文献には☆をつけてみた。 ☆譜を読む(1)~(21)新しく―大胆に ショパン「前奏曲」編 / 渡辺圭子、レッスンの友(レッスンの友社)連載 1992年9月~1994年5月 ☆連載レクチュア イ…

ショパン前奏曲集作品28(107)初レッスンでの指摘事項④19番

先日の作品28レッスンでの指摘。今回は19番変ホ長調。 1-2小節: ここは主調でダンパーペダル踏みっぱなしで自然にcresc.であり、決して間違ってもIの和音以外の音を弾いてはならない(ミスタッチは絶対に許されない)。左手の跳躍は手首の回転を使うところ…

ショパン前奏曲集作品28(106)初レッスンでの指摘事項③18番

先日の作品28レッスンでの指摘。今回は18番ヘ短調。 1小節目: 右手のレシタティーヴォ(recitativo)と右手の減9度の和音はまったくの別物であるので、そのように聴こえなければならない。 3-4小節: (当然想定された指摘)ユニゾンは決してズレてはならな…

ショパン前奏曲集作品28(105)各曲の鳥肌ポイント⑥

どの曲にも(好きな曲に限定されるが)自分が言うところの「鳥肌ポイント」がある。 この箇所を素晴らしく弾くと鳥肌が立つからそう名付けている。 必ずしもその曲の「ピーク」とは限らない。 作品28の各曲について、鳥肌ポイントがどこか、そしてなぜそうな…

ショパン前奏曲集作品28(104)初レッスンでの指摘事項②17番

先日のレッスンでの指摘。今回は17番変イ長調。 1~5小節: ここはまったくcrescやdimの指示はないのであまり抑揚をつけないこと。 6小節目: 右手の旋律。あくまでも2つ目の音は一つ目より弱く。 14、18小節: 右手の中声部の和音が出しゃばらないこと。 19…

ショパン前奏曲集作品28(103)初レッスンでの指摘事項①16番

前回、師匠その4のレッスンでいただいたアドバイスについて書いたが、みていただいた6曲のそれぞれについて、具体的な指摘について書いてみる。 なお、レッスンでの指摘というのはその人の実力や曲の出来具合に応じた、あくまでも個人的かつそのレッスンに限…

ショパン前奏曲集作品28(102)初レッスン

昨晩は、時折見ていただいている師匠その4(コンサートピアニスト)に初めてショパン前奏曲集作品28をみていただくという、きわめてチャレンジング(きわめて基本に厳しい方のため)な体験であった。 みてもらったのは16番から21番まで(22番から24番は手が…

渋谷のホール&スタジオ

先日、アメリカ留学時代の先輩から誘われてピアノ弾き合い会に参加してきた。 渋谷駅から歩3分と交通至便な立地。 https://www.shibuyahall.com スタジオとホールがあるが、今回使ったのは5Fのホール。 新品のファツィオリF212がある。64席のホールにちょう…

ショパン前奏曲集作品28(101)各曲の鳥肌ポイント⑤

どの曲にも(好きな曲に限定されるが)自分が言うところの「鳥肌ポイント」がある。 この箇所を素晴らしく弾くと鳥肌が立つからそう名付けている。 必ずしもその曲の「ピーク」とは限らない。 作品28の各曲について、鳥肌ポイントがどこか、そしてなぜそうな…

ショパン前奏曲集作品28(100)各曲の鳥肌ポイント④

どの曲にも(好きな曲に限定されるが)自分が言うところの「鳥肌ポイント」がある。 この箇所を素晴らしく弾くと鳥肌が立つからそう名付けている。 必ずしもその曲の「ピーク」とは限らない。 作品28の各曲について、鳥肌ポイントがどこか、そしてなぜそうな…

ショパン前奏曲集作品28(99)各曲の鳥肌ポイント③

どの曲にも(好きな曲に限定されるが)自分が言うところの「鳥肌ポイント」がある。 この箇所を素晴らしく弾くと鳥肌が立つからそう名付けている。 必ずしもその曲の「ピーク」とは限らない。 作品28の各曲について、鳥肌ポイントがどこか、そしてなぜそうな…

ショパン前奏曲集作品28(98)各曲の鳥肌ポイント②

どの曲にも(好きな曲に限定されるが)自分が言うところの「鳥肌ポイント」がある。 この箇所を素晴らしく弾くと鳥肌が立つからそう名付けている。 逆に言えば、これら鳥肌ポイントを無思慮に無造作に弾いてしまっている演奏には魅力を感じないともいえる。 …

ショパン前奏曲集作品28(97)各曲の鳥肌ポイント①

どの曲にも(好きな曲に限定されるが)自分が言うところの「鳥肌ポイント」がある。 この箇所を素晴らしく弾くと鳥肌が立つからそう名付けている。 必ずしもその曲の「ピーク」とは限らない。 作品28の各曲について、鳥肌ポイントがどこか、そしてなぜそうな…

ショパン前奏曲集作品28(96)現実的な注意点⑥

前回に続き、21番から24番まで。 第21番 変ロ長調 左手はどうしても1-1の運指にならざるを得ない箇所があるがここはつなげなければならない。耳で聴くレガートを。 第22番 ト短調 オクターブのスケールはバタバタしないこと。あたかもオクターブでないかのよ…

ショパン前奏曲集作品28(95)現実的な注意点⑤

前回に続き、今回は17番から20番まで。 第17番 変イ長調 技術的には特にこれといって難しいところは無いように見えるが、無造作に弾くと必ず左手の和音連打がうるさくなる。これを美しく響かせるのは実は難しい。タッチのコントロール。 第18番 ヘ短調 ユニ…

ショパン前奏曲集作品28(94)現実的な注意点④

前回に続き、今回は13番から16番まで。 第13番 嬰ヘ長調 中間部テノールのラインは準主役なので主張しつつも主役ソプラノのじゃまを決してせずハーモニーを大切にすることは意外にも意外ではないが難しい。とにかくよく聴くことと親指の独立。 第14番 変ホ短…

ショパン前奏曲集作品28(93)現実的な注意点③

前回に続き、今回は9番から12番まで。 第9番 ホ長調 一見、24曲中2番目に易しい曲のように見えるがそこはショパン、実は難しい。何が難しいかというと、ラインをきれいに出すのが難しいのだ。無造作な弾き方にならないよう十分注意すべし。 第10番 嬰ハ短調 …

ショパン前奏曲集作品28(92)現実的な注意点②

前回に続き、今回は5番から8番まで。 第5番 ニ長調 この曲の左手がやや弾きにくい理由は方向が頻繁に変わるところにあるので、感覚的に方向転換をつかめるようにすることと、そのために考えた運指は重要である。 第6番 ロ短調 左手で奏でるチェロの旋律に、…

スルタノフライブインジャパン

1996年春来日時のコンサートのライブ録音CD2枚組。このときスルタノフの来日は1991年に続き2回目。大変残念ながらこれが最後の来日となった。この時は、当初1日のみ予定されていたコンサートだったが、あまりの人気に瞬時にチケットが完売し、急遽紀尾井ホー…

ショパン前奏曲集作品28(91)現実的な注意点①

これまで名ピアニストによる曲目解説や誌上レッスンなど、作品28を究める上できわめて有益なヒントを得てきたが、実際に自分で取り組んでみると、それらポイント以前に越えなければならない様々なポイントがある。 ここ1ヶ月自分で取り組んで来てみて、まだ…

ショパン前奏曲集作品28(90)最も好きな曲

重々述べたとおり作品28は24曲で1曲と認識しているが、しかしあえてどの曲が最も好きかと聞かれれば、それはあるような気がする。 正直全ての曲が同程度に好きではないからだ。 これは好きなソナタでいえば全ての楽章を同程度に好きか否かと等価である。 い…

ショパン前奏曲集作品28(89)24人のピアニストによるバーチャル・チクルス?

Youtube上に、作品28の全24曲を1曲ずつ違うピアニストが続いて演奏する形で編集した動画があったので興味を惹かれ見てみた。 www.youtube.com 演奏曲とピアニストは以下のとおり: 1 Mikhail Pletnev 2 Dang Thai Son 3 Eric Lu 4 Grigory Sokolov 5 Vladimi…

芸文でのコンサートに出演

先の日曜日、友人にお誘いいただき、西宮市の兵庫県立芸術文化センターで行われたコンサートに出場させていただいた。 建築物としてもすばらしい。阪急西宮北口駅直結で交通至便であるところもよい。 ピアノはスタインウェイのD274。良く調整され、とても弾…

ショパン前奏曲集作品28(88)イエルク・デームスのアドバイス(3/3)

前回に引き続き、イエルク・デームス誌上レッスンより各曲の重要ポイント。 今回は17番から24番まで。 第17番 変イ長調: 65小節から11回もfzで弾くAsの音は左手でオクターブを弾く形で5の指だけ音を出します 第18番 へ短調: 伸ばした指の付け根、手首から…