コンサルタント=ピアニスト=ランナーはきょうも語る

現役経営コンサル兼ピアニストがランニングと仕事術とピアノと英語とかについて語ります

もはやSFではない

タイムマシンはもはやSFではないらしい。時間の流れは止められないし逆らえなくとも曲げることはできるらしい。

世界のどこへでも数時間で移動できるというのも夢物語ではないらしい。HyperloopやHypersonic Planeの開発が一気に進み実用化するかもしれない。

スーパーコンピュータの飛躍的な計算能力の向上、およびその次には量子コンピュータの実用化であらゆることがコンピュータ上でシミュレーションできさらにコントロールできるようになることは我々の生活・社会を根本的に変えるポテンシャルを有する。

疾病発生のメカニズムと予防方法が明らかになり、現在の医療は本当の意味で「スマート」になり、医療の質・アクセス・コストのトリレンマが解決する。

再生医療はなかなか実現しないが(心筋シートはもう買えるがiPS細胞や間葉系幹細胞はまだまだ開発中)、in silicoと遺伝子編集で組織・臓器を再生できる時代がすぐそこに。

ものづくりはサービスになる。今でいう「スマート・ファクトリー」はすぐに「イディオット・ファクトリー」になる。我々消費者は欲しいものを考えたり探すのではなく、自分がいまイメージできていないものですら提案してもらい、すぐ作って送ってもらい使えるようになるし、要らなくなればすぐ引き取ってもらえる。修理に出したり使い方を一生懸命考えたりする必要もない。

地球温暖化の元凶とされる(個人的には疑っているが)二酸化炭素の排出を減らさなくとも積極的に利用することができるようになるらしい。そうすれば石油や石炭の埋蔵量は気にしなくてもよくなる。

野菜だけでなく米など穀物も肉や魚でさえ陸上でこれまでよりはるかに効率的に作れるようになるので食料の自給問題も解消し、しかも安全なものが安価に手に入るようになる。

つまらない苦しい「労働」は人工知能とロボットがやってくれるので、人間は精神的な充足、自己承認から自己実現へ、自己実現から自己超越へと初めて現代社会が作り出した呪縛から解放される時が来る(そうしたら自分は音楽と数学をやるのだ)。

今の概念でいうところのお金さえなくなるかもしれない。少なくとも犯罪や支配力の源泉となるようなものはなくなるしなくなっても構わないしなくなった方が良い。

がっかり東京モーターショー

仕事上の用件もあり、国際展示場(ビッグサイト)で開催中の東京モーターショー2017を隅から隅までみてきました。

平日とはいえ、東京ビッグサイトで開催する他の展示会と較べて人出は多かったです。

が、見るべきものは個人的にはほとんどありませんでした。

まず、フェラーリランボルギーニといったブランドの展示がありません。

個人的に最も好きなロールスロイスもありません。

日本市場はスルーですね。

少し楽しいかと思ったのはVWBMWとMercedesぐらいでしょうか。

 

しかし相変わらずはてなブログは画像投稿できません。

かなり枚数撮ったのですが。

お見せできず残念です。

 

日本車メーカーははっきり言って全滅です。

クルマの楽しさが伝わりません。

マニア向けの展示会にしても一般向けにしても中途半端です。

ターゲティングができていないのですね。

商品も変わり映えしません。

マーケティング不在です。

製造業は変われる(2)

前回の続きです。

前回はスマートファクトリーだけではだめで、経営の根幹に関わる問題として捉える必要を説きました。 

jimkbys471.hatenablog.com

 

日本の製造業が変われない根本的な原因は過去の(負の)成功の遺産にあります。

すり合わせの強み、カイゼンという思想・システム。

いずれも長期間にわたって培われ組織と人の隅々にまで染み渡っているものです。

そして、彼らの「ものづくり」の世界観がそれによって堅固に形成されてしまっています。逆に、その世界観があるからこそ安心して生活できるともいえますが。

このブログでたびたび苫米地さんの考えを消化していますが、彼が言うところの(他の人も言ってはいますが)「コンフォート・ゾーン(快適な領域)」から抜け出そうとしてもそう簡単にできるものではありません。

 

製造業は変われる(1)

先日、製造業の今後を占うキーワードであるスマートファクトリーについて書きました。 

jimkbys471.hatenablog.com

 

日本の製造業にも、早くからスマートファクトリーに取り組んでいる企業はあります。

 

が、ちょっと待ってください。「スマート」になるのは「ファクトリー」だけでよいのでしょうか。

確かに工場内だけでまず生産効率は上がるでしょう。どのように生産性を定義するかにもよりますが、投入資源(インプット)に対するアウトプットが生産性の基本的な考え方ですから、需要を充足する限りにおいてスループットが上がれば生産性は上がるでしょう。あるいは無駄を排除することによって(原材料、エネルギー、人材、設備など)インプットを減らせば生産性は向上します。

そして生産性向上のボトルネックになっていたのが情報の欠如もしくは情報分析とそのフィードバックによるプロセス改善・改革にあったのであればデボトルネック(debottleneck)することによって効果が現れることでしょう。

しかし企業にとってゴールはそこではありません。事業価値の持続的な成長にあります。

所与の条件下において現状を最適化することは、それら所与の条件が将来的に変わらないということを暗黙的に前提としているということになります。が、果たしてそれら所与の条件は変わらないものでしょうか。それら条件が不変であるということは従前の市場・競合といった外部環境が変わらないということを基本的には意味します。

企業戦略の見直しそのものがここで必要になる訳です。

企業経営の根幹の問題に帰着すると問題解決が難しくなりそうですが実はそうではありません。

変われない原因は過度の分業にあります。そして過度の分業による現状の最適化マインドセットの硬直化にあります。

「製造業は変われる」と考える根拠の第1はこれです。

(続く)

わからなくなったら視点をずらす

製造業の未来について考えている。

YoutubeでIndustry ⒋0関連動画を30本ぐらい見た。設計から製品完成までIoTにHRCにとコンセプトは正しいと思うが、果たしてこれで良いのかわからなくなってしまった。

よりintelligentに

よりflexibleに

よりintegratedに

よりpreciseに

よりagile

この先に何があるのか。

後発組が採用するなら4.0ではないかもしれない。

キャッチアップするだけでは勝てない。

既存設備はsunk costとはいえ、果たして彼らにこれだけの投資を意思決定できるとは思えない。

拱手傍観し座して死を待つしかないのか。

いやそれは許容できない。

視点をずらしてみよう。

どうしたらよいのか。

スマートファクトリーはどうスマートなのか

 

インダストリー4.0(Industrie 4.0)はドイツで進行中ですが、実際にどのようなものなのかを見たことはないので、Youtubeで動画を探してみました。

www.youtube.com

 

Industrie 4.0(ドイツ語です)の核であるスマートファクトリー(smart factory)は、単に産業用ロボットを各工程で用いて自動化するにとどまりません。

製品の設計の段階からその加工・組立のやり方まで、まず3次元CADでモデル化しシミュレートされています。どの部品をいくつどれだけどういう順番で組立てるかは製造に入る前に既に定義されています。

部品は一つ一つにRFIDが付けられ、工程上で自動でピックアップされ搬送され必要な工程で使われ、その一連の動きはすべてデジタル化されています。全ての工程は「統合」されています。

従来の設計・開発・製造プロセスでは収集できなかった情報が収集できるようになり、かつリアルタイムで可視化・分析できるようになると、機械の稼働をリアルタイムで詳細に分析し、本当の意味でのactivity-based costingも正確に行なえるようになるので(この動画ではそこまでは言及していませんが)、管理会計上も革命が起きる筈です。

しかし人間が不要になる訳ではありません。たしかに単純作業は機械が行なう訳ですが、プロセスの評価や今後の進化に向けて必要なクリエイティビティや熟練者の知識は依然として必要です。

Allentown

アメリカに2年間住んでいたことがあります。また、出張や旅行で多くの都市に行ったこともあります。なのでいくつか思い出があるか思い入れの強い街はあるのですが、行ったこともないのに思い入れのある街があります。

ペンシルバニア州のアレンタウン(Allentown)です。

アレンタウン (ペンシルベニア州) - Wikipedia

理由は一つ、ビリー・ジョエルの歌のタイトルだからです。

www.billyjoel.com

1982年に発売されたアルバム「Nylon Curtain」に収録されているこの曲は、Allentownに住む若者がみた当時の社会の悲哀を歌っています(ただしビリー・ジョエルはこの街の出身ではありません)。

隣町の大手製鋼会社Bethlehem Steel(2001年に破綻)が次々に工場を閉鎖し失業者が街に溢れる状況。

何百回聴いたことでしょうか。

ビリー・ジョエルはやはりいいです。

www.youtube.com

音楽を科学的に理解する

Youtubeで偶然いい動画を見つけた。

https://m.youtube.com/watch?v=HJouIL6uaoc&feature=youtu.be

どうやって暗譜するかというタイトルだが、実際の内容は、曲を分析してパターンと構造を認識することが有効かつ重要であることをわずか15分程度で楽譜と実演を交え、ショパンエチュードという素晴らしい題材を用いて素人のもわかりやすく伝える秀逸なプレゼンテーションである。

ピアノ指導者必見です。

コンサルタント嫌い

昨日同僚たちと話していて、自分たちをコンサルタントと名乗るべきではないという結論的な見解に達した。

15年超通算でコンサルタントをやってきた自分にとってある意味自分を全否定するようなものだが、単に呼称の問題ならばそれでも構わない。

コンサルタントは評論家ではないしあってもならないが、そう認識する人がいるのも確かだ。

面と向かってコンサルタントは嫌いとはっきり言う人も少なくない。

現実に自分が培ってきた問題解決能力が有効で価値を出せる状況は変わらず存在している。

解くべき問題の難度は決して昔より高くなっている訳ではない。そして自分の問題解決能力は毎日向上している。それだけの努力を続けているからだ。

自分を信じ立ち向かい踏み出し頭に汗をかきやり遂げるのだ。