コンサルタント=ピアニスト=ランナーはきょうも語る

現役経営コンサル兼ピアニストがランニングと仕事術とピアノと英語とかについて語ります

【読書メモ】最高の走り方 ~超効率的「ベストな1歩」が記録を伸ばす!(弘山勉)

いつものまえがき:ランナーにとっては、走らない時間すなわち一日の9割超の時間もトレーニングである。考えながら走るのは良くないが、走らない時間は正しい考え方で考えよう。そのための読書である。先人の知恵に学ぶ。ただし批判的に読むこと。

今回取り上げるのはこの本である。


筑波大駅伝監督の弘山勉さんが「最高の一歩」のメカニズムと練習方法について教えてくれます。
千里の道も一歩から。フルマラソンの数万歩も一歩から。日々の練習も一歩一歩の積み重ね。

一歩入魂。

では最高の一歩とはどのようなものか。
弘山さんによると、ランナーにアンケートをとった結果、走るときに意識するポイント1位~5位は姿勢、接地、腕振り、骨盤、重心だということで、まずはこの1つ1つについて正しいこと/間違っていることを図解してくれています。

姿勢: まっすぐ立つ(マリオネットが吊られているように)。頭は背骨の上に載せるイメージ。背骨は力を入れずまっすぐに、骨盤を立たせ(自然に立つ)、腹圧を保つ。その姿勢のまままずは歩きの際にも常に感覚をつかむよう意識して歩く。そして走りにつなげていく。感覚を動きとして形にしていく。

接地: 着地は接地と乗り込みに分けられる。接地(着地開始の瞬間)は足はまだ身体の前にある。そして体重が乗る乗り込みの瞬間には重心の真下に来る。しかし接地を足先でコントロールするのではなく動きの中で自然に決まるもの。

腕振り: 腕振りの目的は身体の軸を中心に効率よくトルソを捩ること。身体の構造的に腕振りはやや斜めになる。振り子の原理で、腕が下り肘が体側を通過する際に力を加えるように。

骨盤: 骨盤は固定するのではなくタテ(前後方向)にローリングすることで推進力を生み出す。

重心: 乗り込み~沈み込みで身体は上下動し、地面の反力を推進力に変える。地面を押すときは膝と脛を動かさない。

これらはあくまでも要素分解したものであって、最も重要なのはランニングは全身の連動であり、全身を連動させてこそ「最高の一歩」が生まれる、というのが本書のメインメッセージです。

初心者であるぼくの段階では、どうしてもこれらのポイント(および呼吸など)の個々に意識が行ってしまって、「連動」ができていないわけです。脱力脱力と言い聞かせてはいるものの、どこかを意識すると必ずどこかに力が入ってしまう。
また、どうしても左右の差があるので軸もぶれてしまう。大きなぶれではなくとも、長距離を走れば必ず無駄(非効率)も大きくなる。
筋力があってもフォームが悪ければスピードは出ないし、スピードは出ても非効率なフォームであれば持久力は弱くなる。
もちろんフォーム以外に最大酸素摂取能力や乳酸耐性も重要なファクターではありますが。
間違ったフォームでただ距離を積んでも間違ったフォームが定着してしまうだけであり、故障にもつながる。

最高の一歩。

まだ自分のフォームを録画して点検したことがないので近々やってみようと思います。