コンサルタント=ピアニスト=ランナーはきょうも語る

現役経営コンサル兼ピアニストがランニングと仕事術とピアノと英語とかについて語ります

仕事術

自動車市場と業界はどう変わるのか

いま監督しているある大手日本企業のプロジェクトでは、グローバル自動車市場・業界がどう変わるのかが一つの大きな論点である。 これまでにも大手自動車メーカーや自動車部品メーカーをクライアントとし、また現時点でも社外の有識者を集めてVirtual Engine…

So you think you can...

BSで毎年シリーズで放映しているアメリカの人気ダンスコンテスト番組「アメリカンダンスバトル」の原題はSo you think you can dance。 意外なタイトルだと思ったが、これにはセンスを感じる。 直訳すれば「君は自分が踊れると思ってるの?」である。 disっ…

戦略コンサルタント的ピアノ上達法(2)

前回(1)に引き続き、戦略コンサルタントならではの視点でピアノ上達法について書いてみる。 ステップ②でAs Is(現状)を分析し、③でTo Be(あるべき/ありたい姿)を定義する、とさらっと書いたが、今回はこの最も重要な(特にピアニストがプロもアマも最…

戦略コンサルタント的ピアノ上達法(1)

かつてなく真剣にピアノ上達について考え試行している。 戦略コンサルタントならではのアプローチを今までしてこなかったところに盲点があった。 いや、正確には部分的には実施していたのであるが、徹底していたかと言えばまったくそうではない。 天賦の才能…

【良書チェック】データ・ドリブン・エコノミー

主宰している社外研究会のテーマに直接関連する書籍を発見した。これはチェック必須である。データ・ドリブン・エコノミー デジタルがすべての企業・産業・社会を変革する 単行本(ソフトカバー) – 2019/4/4 森川 博之 (著) https://amzn.to/2xTuew2著者は…

商品企画が雌雄を決する世界

昨年より社外で主宰している研究会のテーマは、商品開発プロセスの完全デジタル化が実現した社会で何が起きるのか、特に日本の製造業が危機をどう回避するのか(そもそもできるのか)、である。 我々の現時点での仮説は、商品企画が雌雄を決する(競合優位性…

恐怖症

誰しも多かれ少なかれ恐怖症はあると思う。 何かを異常に恐れること。なぜと問われても怖いものは怖いのだ。 自分の場合は3つある。 一つは閉所恐怖症。エレベーターとか無窓居室(特に面積の小さい部屋)は怖い。脂汗をかき激しい動悸がするというほどでは…

井上ひさしさんの言葉

戦略コンサル時代の友人で、今は学者としてまた政策プロデューサーとして八面六臂の活躍をしている彼が先日SNSに座右の銘のひとつとして井上ひさしさんの言葉を引用していた。むずかしいことをやさしく やさしいことをふかく ふかいことをおもしろく おもし…

常識を疑え

常識とは何か。 一般的に正しいとみなされること。 知っていて当たり前とされること。 そう。常識はまず知っていなければならない。 その上で疑ってみる。 ただし、ただ否定するだけではない。 なぜそれが常識なのかその理由を理解することだ。 皆がそう言う…

目の疲れを防ぐには

ここ数週間、2つプロジェクトを回しておりプレイングマネジャーであるため、自分で情報収集し分析している。コンサルタントを1人つけてはいるが、それでも自ら目を通しExcelやPowerpointを作成しているので、かなり目に負担がかかっている。 裸眼で視力もい…

【読書メモ】クリエイティヴィティ

仕事、ピアノ、筋トレ、ランニング、すべてにおいて圧倒的な質と生産性向上が見込まれるフロー体験についてさらに研究すべく、 原典とされる本を読んでみた。https://amzn.to/2FQ99qv クリエイティヴィティ : フロー体験と創造性の心理学 図書 M.チクセント…

ゾーンに入るにはどうするか

コンサルという仕事上、毎日のように提案書やプレゼン資料を作成している。 一つ一つが非定型の完全カスタマイズであり、また作業報告や分析結果の羅列に終わってしまっては当然いけないし、独創的な発想やフレームワーク、インサイト(洞察)が常に求められ…

動的平衡と企業戦略

以前の投稿でも取り上げたが、生物学者福岡伸一氏の「動的平衡:生命はなぜそこに宿るのか」を仕事の必要で読んだが、これは数年ぶりに出会った良著だ。 あらためて企業戦略への示唆について考えを述べてみる。動的平衡というのは実は自分の分野でも常に考え…

【近刊チェック】読破できない難解な本がわかる本

自分にしては珍しく、目的意識もなく池袋の三省堂にふらっと立ち寄り、平積みにしてあったこの本が目に止まり、即決で(自分には珍しく)買ってしまった。読破できない難解な本がわかる本 単行本(ソフトカバー) – 2019/3/28 富増章成 (著) https://amzn.to…

実現させたい新製品

人類の歴史上、テクノロジーは人類を苦しみや恐怖から解放し、効率を上げ、知的進化に貢献してきた。 テクノロジーは火を使うことや石器を含む。 そして今も、現代人を苦しめ非効率に苛んでいる一切の行為から現代人を開放すべく、先端を含むテクノロジーは…

何か大きな力によって物事を為している感覚

ここ数週間で心の変化が起きている。仕事でもプライベートでもピアノでも、自分だけの力でやっているのではなく、何か大きな力によって物事を為しているという感覚だ。同僚や、クライアントや、家族や、友人や仲間によってというのもあるし、それ以上の力、…

常に代替案を持つこと

このブログでたびたび言及している、「1日3時間働いておだやかに暮らすための思考法」には「なるほど」と膝を打ちたい記述がいくつかある。 https://amzn.to/2IMVHEM その最たるものが 「真の知性とは、囚われない心を持つ力である」 だ。 そう。囚われるこ…

ビジネスモデルの類型化

自分が手掛けるコンサルティングプロジェクトは最近、新規事業系と人材育成系が多い。直接手掛けるものではなくとも、この2つの領域の引き合いや相談が多い。 しかもかつてとは違い、テクニカルなものではなく、より戦略的になってきている。 これはとても…

【近刊チェック】アナログの逆襲

仕事関連や自分の趣味の範囲の本だけを読んでいても視座が変わらないので、いまやっていること、興味があることから少し離れたところの話題の本を読んでみることも時に必要だと思っている。 書評サイトFlier(知人が経営している会社)のサイトを見ていたら…

【アップデート:良書チェック】未来に先回りする思考法、そしてHVE

経営コンサルという仕事柄、年に数百冊のビジネス書、経済書に目を通すのですが、おかげで自然と速読になってます。 以前このブログで私見を披露させていただいたのですが、ビジネス書の99.5%は読む価値がありません(1,000冊を超える本をチェックしたこと…

【気になる本】徹底自己肯定楽器練習法/アレクサンダー・テクニーク

自分の演奏を格段にレベルアップするために、あらためて身体の使い方、心のあり方を考えている。 ひとつの方法論として着目しているのがアレクサンダー・テクニークであり、ピアニストにとってその最も良い参考書とされているのがこれである: https://amzn.…

クリアな思考

かつて務めていたGEの価値観であり行動規範であり人事評価の枠組でもあるGrowth Values(当時)は5項目から成る。 その2項目目にあるのがClear Thinkerだ。 直訳するのが難しいが、「明晰な思考をする人」であろうか。 いやむしろ無理にすべて日本語にせずと…

フェルミ推定は有効

コンサルファームでなくとも就職試験でフェルミ推定が使われる時代になったが、Googleの人事がフェルミ推定は思考力を測ることはできないと宣言して一部で物議をかもしたらしい。 自分も面接の際にフェルミ推定の問題を出すことがあるが、それはやはり思考力…

一日一定理

情報を得ることがますます容易になっていくこの世界において、数学は「ググればわかる」ものではないものの典型である。 数学を理解するとしないでは世界観の広さが違う。 一つ一つじっくり頭を使って考えることを積み重ねていって初めて理解できる。 そこで…

引っ張りだこのコンサルタントとは(1)

ごく一部のスーパーコンサルタントを除けば、大手を含めどのコンサルティング会社もコンサルタントも最も苦労しているのは案件獲得である。 コンサルティングという事業は装置産業とは対極的に労働集約型の事業である。 知的付加価値の高さを売りにしていて…

使えるデータサイエンティスト

一昨年あたりから、ビッグデータを扱いたい、AIやIoTを導入したいと企業から相談が来ます。 全ての相談がそうだという訳ではないのですが、多くの場合テクノロジーありきで考えておられる場合が多いのです。 それはそれ自体が悪いことではなく、良いきっかけ…

エンゲージメントとは何か

ここのところ人事関連のプロジェクトも多いので、最近の人事領域で何がホットなのか調べています。 様々な「HRテック」も花盛りだが、エンゲージメントとインクルーシブネスが考え方としては依然ホットなようです。 エンゲージメントとは、「日本の人事部」…

矛盾にこそチャンスがある

ビジネスチャンスを見つけるには矛盾に着目するとよい。 たとえば、ノンアルコールビールはアルコールは飲めない(或いは飲んではいけない)けどビールを飲みたいという(従前の)矛盾を解消することで生まれた商品。 元来の「何でも突き通す矛と何によって…

【読書メモ】1日3時間だけ働いておだやかに暮らすための思考法

米系戦略コンサルティングファーム時代の聡明な先輩が良い本であると言っていたので読んでみたが、あらためて思う。実際にこれは読むべき本である。 1日3時間だけ働いておだやかに暮らすための思考法 作者: 山口揚平 出版社/メーカー: プレジデント社 発売日…

新規事業は失敗しない

新規事業は失敗しない、と言うと「何をバカなことを」と思われるであろう。 新規事業は難しい、と思われる方がほとんどであろう。 今までお会いした経営者の方々の中には、新規事業を諦め、既存事業の軌道修正だけで充分だとおっしゃる方もおられた。それは…